今の晴菜と今の俺-14
「ねぇ?純にぃ?」
「ん?」
夏の風が吹いた後に晴菜が俺のほうを見ないまま話を続けた。
「私、バージンなんだ」
「はぁ?」
お・・俺にそんなことを告白してどーする!
25歳にもなってバージンという言葉にうろたえるのはおかしいかもしれないけど
妹の性生活は聞きたくない・・・
「こんだけ合コンしても誰ともセックスしてないの。貞操観念はあると思わない?」
「・・・・・」
「だから、純にぃが心配するようなことは何もないと思うよ?」
バージンじゃないの。と告白されたら、それはそれでショックだっただろう。
生まれたときから知っているかわいい妹が
もう誰かの手でオンナにされたんだというのは知りたくない。
誰かの腕の中で
そのオトコの名前を呼ぶ晴菜なんか想像もしたくない。
・・・が!!!!
が!だ!
バージンなの・・・と告白されたら
それはそれで別の心配があるだろうがよ!
たちの悪いオトコと合コンして無理やりなんてないだろうな?
変な男にひっかかって無駄にバージンささげないだろうな?
とかよ!