冥界の遁走曲〜第一章(後編)〜-21
「またいつでも手紙書いてくれ。
必要ならいつでも冥界に呼び出しに来てくれても構わない。
だからそんな寂しい顔するな」
「闘夜さん…」
癒姫の目は涙でうるうるしている。
「大丈夫だ、お前が望めばまた逢える」
そう言って闘夜はドアへと入っていく。
「闘夜さん!」
癒姫は大きく息を吸い、
「絶対…絶対にお手紙も書くし会いにも行きますからね!」
闘夜は振り返らず、手を上に挙げることで返事をした。
二人が再会するのは、少し後のことになる。