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女友達
【その他 官能小説】

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お招き訪問-1

俺の名前は松原十億(まつばら とおく)、18才になったばかりだ。
俺の女友達に海山春香(うみやま はるか)がいる。
そいつが俺にとんでもないことを言って来た。
「ねえ、今度の土曜日に僕の家に泊まりにおいでよ」
って、お前一応女だろう? 第一俺、お前の家行ったことないし。
それがいきなりお泊りかよ。で、なんで泊まらなきゃいけないんだって話だよ。
「松原は僕に借りがあるだろう? それでチャラにしてあげるからさ」
うっ、確かにこいつには大きな借りがある。
で、今まで返そうとしたんだが、お金がかかるもので返してほしくないと釘を刺されていた。
それでもって、どうやって返そうかと頭を痛めていたのは事実だ。
だから帳消しにしてくれるという今度の提案には、はっきり言って心が動く。
でも泊まってどうするんだ?
「土日を一泊二日でパパと美咲さんが旅行に行くんだ。だから無用心だからさ」
美咲さんっていうのは春香の継母らしい。
両親が留守のときに俺が春香と2人きりになるって話しか?
じゃあ、なんで2人の共通の女友達の秋野も呼ばないんだ。
「円(まどか)はバイトが入ってるって断られた」
おいおい、女の子のバイトで友達の家に泊まれないような時間帯ってあるのかよ?
ところが気の短い春香はいらいらし始めた。
「来るのか来ないのどっちなんだよ」
でもな、そう言われてもな。お前と2人っきりというのはまずいんじゃないか?
「松原は僕のこと好きなのか?」
げっ、な……何を言い出すかと思ったら、なんでそういうこと聞くんだ?
好きか嫌いかどっちかにすれと言われれば……。
嫌いな方にやや傾くなぁ。だって、お前も俺のこと嫌いだろう?
あれ、コクンと頷きやがった。だったらなんで俺たち友達やってるんだって話しだよ。
「お互い嫌いだから良いんだよ。だから間違いが起きないだろう?」
そうか……なるほど。って、本当にそれで良いのか?!
「当たり前だろう。だって僕が松原の下宿に泊まりに行く訳にいかないだろう?」
確かにそれは不自然だ。
「それに、全く二人っきりってわけじゃないんだ。お手伝いさんも少しはいるんだ」
な……なにぃ? お前んとこはお手伝いさんもいるくらい大きいのか?
「でも、夜になると別棟に行ってしまうから、寂しいんだよ。
だから番犬代わりに泊まりに来いよ」
ば……番犬か、俺は。別棟って、お前の家はどれだけ広いんだ。
そういえばこいつと友達になったのは昨年秋野円(あきの まどか)とセットだった。
こいつは別冊付録みたいなもんで、実は秋野の友達ってことだけで詳しくは知らない。
大体、お前の家にはどうやって行ったら良いんだ?
「大丈夫だ。土曜日に松原の下宿に車で迎えに行くから」
良いよ、良いよ。
タクシーなんか使うな。住所を教えてくれればなんとかたどり着くから。
「誰がタクシーを使うって言った? うちの運転手が迎えに行くんだよ」
げげげ……運転手つきかよ。お前はどれだけお嬢さんなんだ!

 


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