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女友達
【その他 官能小説】

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エピローグ-1

そのときドアが開いて裸で抱き合っている俺たちをメイドが見た。
メイドは慌ててドアを閉めて走って行った。
いつの間にか朝になっていたのだ。
カーテンを閉めたままだったから気づかなかったのだ。
「後で口止めしておく。パパに知られたらうるさいから」
春香は俺にシャワーを浴びて着替えするように言うと、自分もバスルームに向かった。
すっかり身支度を整えて階下(した)に行くと、ダイニングになんと春香の両親が座っていた。
げげげ……どうしてこんな朝早く帰って来たんだ?
継母の美咲という女性は30代くらいで若いが、父親の海山氏は50才前後だ。
無言で俺たち2人に席につくように手で示すと、眉間の皺を深くして黙ってる。
この沈黙が昨日見たホラーより恐ろしい!
「私たちの留守中に男の子1人だけを家に入れたそうだね。
そして朝、お前のベッドで2人が裸で抱き合っていたとか……」
「パパ……後で説明するから」
「来客のことを聞いて、予定を切り上げて急いで帰って来たが、どうやら間に合わなかったみたいだな」
海山氏は俺の存在など全く眼中にない感じで春香だけに話していた。
その春香の話しだって聞く気はないらしい。
「食事が済んだら、帰ってもらいなさい。その後でお前の言う話しを聞こうじゃないか」
それだけ言うと、後は黙って海山氏は食事を続けた。
俺は目の前の食事が食べられずに、立ち上がって一礼すると失礼することにした。
「僕はこれで失礼します。お騒がせしたようで申し訳ありませんでした」
「お帰りのようだ。
スパルタカスがいるから噛みつかれないように門まで見送ってやりなさい」
俺は春香に門まで見送られて無言で別れを告げたよ。
その後のことかい?
秋野円(あきのまどか)が、俺に言ったよ。
「春香が松原と喧嘩して絶交したって言ってたよ」
なるほど親に反対されて、最初のシナリオに戻ったのか。
あいつの家は金持ちだから、俺とは確かにつり合わないかもしれない。
もしあいつが、それでも俺と……と言う気持ちがあったのなら、俺はそれに応えてやる気持ちはあったが、仕方ないだろう。
俺は言ったね。秋野、お前だけでも春香と付き合いを続けてやってくれ。
「絶交した相手にそんな気遣いをするのかい? しかも両方とも?」
そうか、向こうもそんなことを言っていたか。
じゃあ、お前きょう俺と付き合えよ。
「良いのかい。1対1だと友達関係で収まらなくなるかもしれないよ。それでも?」
それはそれで成り行き次第ってやつだ。
じゃあ、どこに行く?
「やっぱ、アクション映画を見て、ハンバーガーでしょう!」
そのとき秋野の目がいたづらっぽく輝いていたぜ。

  (完)         


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