恐るべき小学生-6
するとまだ声変わりしていない子供の声が響く。
「オネーサン、山口優ちゃんて言うんだ…。ENGNIって洋服屋さんだよね?城南駅ビル2階にあるんだ。知ってる知ってる。」
「な…!」
名刺を読み上げる田口にドキッとする。
「あそこは男からするとたまんない服売ってるもんな。そうそう、オネーサンが着てる服みたいの…ヘヘヘ」
覆面をしていてもいやらしい笑みが分かる。
「か、返して!!」
優は立ち上がりバッグを取り戻そうとするが高田に捕まる。
「大丈夫さ?金なんて取らないから。俺らが欲しいのは財布じゃないのさ?」
「えっ?」
優が田口に目を向けるとスマホを操作していた。
「な、何してるのよ!?」
「オネーサン、ロックしてないなんて不用心だなぁ。ヘヘヘ」
どうやら赤外線通信をしているようだ。
「何するのよ!!」
「オネーサンの情報を丸ごといただくんだよ。オネーサンの番号もゲット!」
情報を丸取りする。
「そんな事してどうするのよ!」
「決まってんじゃん。オネーサンの弱みを握れば握る程にオネーサンの口が固くなるんだよ。だって、レイプされた画像をこのスマホに登録してあるアドレスに送られたら困るでしょ?」
「な…」
背後から抑える高田が優の耳元で囁く。
「要するに、レイプされても泣き寝入りしろって事だよ。」
「ひ、酷い!!」
「フフフ、安心しろよ。中出しはしないでやるからさ…」
背筋がゾクッとした。
「じゃあ始めるか…。ENGNI城南駅ビル店店員、山口優ちゃんレイプを!」
優には記録映像を残すような口調に聞こえた高田の声が小汚い男子便所に響いた。
「嫌…、嫌…、レイプなんて…嫌ぁぁっっ!」
甲高い女の悲鳴が響く。奇しくもそれが獣達への合図となってしまうのであった。小柄な覆面男…田口が不気味に優に歩み始めた。