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アンバランス×トリップ
【ファンタジー 官能小説】

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-8

「だ……だったら!今回の結果次第だな!絶対、お前を人間にしてケイの所に連れて帰る!そしたらちゃんと想いを伝えるんだ!いいな?!」

 必死になってポロを揺らすゼインに、ポロは目をシロクロさせる。

 と、そこへ……

「なぁにやってんのよっ!!このドスケベ!!」

メキャッ

「のおぉぉ?!」

どがしゃん

 カリーが乱入してきてゼインに見事な回し蹴りを食らわせた。
 全裸のゼインがポロに掴みかかっていたのだ……勘違いしても仕方ない。

「ち、違っ……落ち着けっ!!」

「言い訳なんか聞かないっ!!」

「聞け!!言い訳ぐらいは聞け!!」

「カリー、違う。ホントに違うの」

 ドタバタと始まる追いかけっこを、ポロは何とか収めようとオロオロする。

「はいはーい、どうどうどう」

 オロオロするポロをすり抜けたスランがカリーの襟首を掴み、ゼインから引き剥がした。
 とりあえずズボンだけ履いたゼインは、カリーとスランに焼き菓子のくだりから説明する。

「……それ正解かも」

 話を聞いたスランはいくつかの書類をカウンターに並べた。

「研究資料があったから見てみたんだが、『ゼロ』から始まる『ナンバーズ』は『魔物の器』としての実験体だ。基準は分からないが『ナンバーズ』以外の人間は『手足』として奴の触手を……って、コラ。聞け」

 せっかくスランがなけなしの頭脳を搾り出して色々と説明しているというのに、カリーはポロを質問責めにするのに忙しい。

「だって難しい事分かんないしぃ〜あれでしょ?ゼインとポロは特別な実験されてぇ〜他は適当実験でキモイ触手人間にされたんでしょお?」

「いや、まあ、それはそうなんだが……」

「ついでに言うとぉ、その触手親分はゼインに異常な執着がある……とポロは思うワケね?」

「うん」

 何故とか、どうしてを省いて簡単にまとめたカリーは、キラキラした目でポロに向き直る。

「はい。難しい話はおしま〜い……で?悪夢にうなされてたポロと、ケイは一緒に寝てくれたのね?!」

「カリーの寝るって意味違うからっ!ホントにただ寝ただけだからっ!」

 カリーの責めにポロは赤い頬に両手を当てて必死になって答えている。


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