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妄想秘密部屋
【フェチ/マニア 官能小説】

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序章・二人だけの秘密部屋  第2章・山小屋のコテージ 第3章・透明な壁 最終章・快楽の果て-2

第2章   山小屋のコテージ

僕は黒のリュックの中から小さい懐中電灯を取り出した。
周りには誰もいないはずだが、さっきから誰かの視線が気になる。
9月の下弦の月明かりがこんなに眩いと感じた事はない。

暗闇の森の中を抜けると、小さな丘の上にレトロなコテージが1軒だけ寂しげにぽつんと建っていた。
僕は懐中電灯で鍵穴を照らし、ブルージーンズのポケットから鍵を出して扉を開けた。
「ギー、ギギギー」
その大きく老朽化した扉はかなり重かった。

【山小屋シークレットにようこそ】と書かれた張り紙が玄関先に剥がれ落ちていた。
僕はそのまま廊下を進み、奥のリビングへ通じるドアをそっと開けた。
懐中電灯を照らすと、空気中に埃が舞うのが目に入った。
「ゴホッ、ゴホッ」僕はそれを見て咳払いをした。
だだっ広いリビングには、壁にかかった大きな古時計とアンティーク調なサイドテーブルがあるだけだった。
その古時計は深夜2時半を差していた。
振り子の音が「チクタク、チクタク」と時を刻む。

僕の視線が古時計の下にあるそのテーブルの上に無造作に置かれた古いパソコンを捉えた。埃を被ったかなり古いデスクトップだったが起動させてみると、しばらくしてゆっくりWindowsの画面が開いた。
そして例のSNSにログインして、妄想秘密部屋での果歩とのやり取りを読み返した。

to 果歩
《普段は寝入っている時間帯ですが、なぜか完全に目覚めてしまいました。僕の鼓動の高 鳴りと共に血液が隅々まで流れていきそうです。 もはや果歩の妖艶妄想ワールドの虜です。 この秘密部屋は僕と果歩だけが自由に使える部屋です。鍵は2本しかありません。どうぞご自由に使って下さい》

to 亮
《 おはようございます 。昨夜は興奮していたのか、ほとんど眠れませんでした。
昨日の昼間に受けた2時間のアロマトリートメントは本当に贅沢なひと時でした。
美人女性セラピストの指技に全身が敏感に感じてしまいました。私は声を必死に押し殺していました。
恥ずかしながら、施術後はアロマオイルと私の愛液が絡み合った紙ショーツがびしょびしょに濡れていました。 それからずっと敏感な状態が続いています。
私と亮さんは、この秘密部屋でセックスできればいいのにと思います 。
きっともうすぐ叶えられますよね 。亮さんは果歩の理想のタイプです。今までそんな人に出会ったことなかった。あなたの性癖の全てを知りたい》

僕は背負っていたリュックをゆっくり床に下ろした。

to 果歩
《おはようございます。亮は時々家で手淫します。実は通販で買ったオナホールも隠し持っています。
僕は自慰に耽る女性、清楚に見えて実はエッチな女性に惹かれます。
また自慰をする女性に妙に性的興奮が増すことに最近気付きました。これはある種の性癖ですね(笑) 果歩のことをもっと知りたい》

to 亮
《私のオナニー場所はもっぱら会社のトイレか車の中。数年前から週1回くらいのペースで1人ドライブに出かけ、人里離れた場所を選びオナニーをします。
愛のないセックスはしないと決めてから、我慢できなくなった性欲をオナニーに溜め込み思う存分発散します。 この前愛用のローターが壊れ、ドライブ先で紙袋に入れてゴミ箱に捨てました。 新しいものをネットで購入しようと探していると、それから数日後に亮さんと出会いました》

僕はいつの間にか床に座り込み、ブルーのボクサーブリーフを下ろし、ペニスを触り、左手を動かしていた。ファスナーが開いたままのリュックがそばに転がっている以外は何もなく、勿論、人の気配すら感じられない。
果歩のローターを使ったオナニーシーンを想像しながら、僕の左手は次第に激しさを増していった。やがて精液が勢い良く床に放出された。

いつの間にか、僕はそのリュックを枕にして寝入ってしまった。
それから12時間以上眠っていたようだ。 目覚めた時は真っ暗だった。
「ゴーン、ゴーン、ゴーン‥‥」
時報を告げる古時計の音が夜の6時を指した。

その瞬間目を疑った。僕がいる10畳程ある広いリビングの端っこに小柄な女性が体育座りをしていた。
果歩なのか?暗くてその表情は全くうかがえない。
僕は目をこすってもう一度視線を向けた。



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