『SWING UP!!』第14話-36
「葵くんも、たっぷり“出した”ことですし…」
「やっ……ん、んあっ……!」
「今度は僕が、葵くんの中に“出す”番ですね」
ずぶぅっ……!
「んひぅうあぁあっ!」
葵の“放屁”によって留めていた腰の打ちつけを、誠治は再開した。
「あ、あうっ、んっ、んんっ、あっ、ふ、ふかいっ……!」
再び、奥の深い部分を穿ち貫かれて、“放屁”の羞恥を脳裏に残していた葵は、それも彼方に追いやって、誠治の腰使いに意識の全てを委ねた。
「それっ、それっ……!」
ずぶずぶっ、ぐぶっ、ずぶずぶずぶっ!
「おっ、んっ、あっ、ひっ、んぅっ、あっ、ああぁああぁぁっ!」
誠治の突きこみに合わせるように、葵の身体が揺れ、背中と喉が反った。
「ああ、とても、いい締まり具合です……」
葵の胎内の反応が、誠治の“雄峰”にダイレクトに響いてくる。収縮の度合いを深めているその部分が、葵の昂ぶりを示していて、その中を往復する誠治の官能を、いやがうえにも高めていった。
「こんなに締められたら……」
誠治の“雄峰”を、その形のままに締め上げてくる葵の粘膜。
「すぐに、出てしまいそうです……」
独特の柔らかさに包まれながら、誠治は、“雄峰”の内側から起こりつつある白いマグマの鳴動を自覚していた。
「葵くん、葵くん……!」
「あ、ああっ、せ、せいじ、さぁん!」
誠治の腰使いが、単調になってきた。自分の中で膨れ上がって、弾けそうになっている性の衝動に、従順になっている。
「キミの中に、出したい……!」
その衝動を、抑えきれないのだ。
葵はおそらく、“屁”を垂れてしまった羞恥から、盛り上がっていた官能を少し冷ましていただろう。誠治の腰の突きこみを受けて、甘く熱い声を挙げてはいるが、絶頂に至るまではまだ余裕がある様子だ。
「キミの、ことを、待てそうに、ないっ……!」
葵の官能を、絶頂の付近まで至らせるには、誠治の理性は保ちそうになかった。おそらく、もうあと数往復で、誠治は果てを迎えることだろう。
「い、いいんですっ、いいのっ……せいじ、さんの、すき、なときに……!」
自分を待つ必要はない。葵はそれを知らせるために、誠治を包む己の粘膜に、一層の締め付けを加えた。
「う、おっ……!」
葵の中を擦る誠治の“雄峰”が、その締め付けをまともに浴びて、白いマグマの隆起を始めた。
「あ、あおい、くん、で、でそうだっ……も、もう、でるっ……!」
男の身体は、それを押し留めるようには出来ていない。導火線がとある地点を越えてしまえば、後はもう、爆発するだけだ。
「きてっ、せいじさん、きてくださいっ、いっぱい、きてぇっ!」
「う、あ、ああぁっ!」
葵が自ら腰を沈めるのと、同じタイミングで誠治が腰を突き上げた。
ぐちゅんっ!
「!!」
接合部から起こったスパークが、誠治の脳内を一瞬、真っ白な世界で覆い尽くした。
どびゅっ、びゅるびゅるっ、びゅるびゅるびゅるっ!!
「あ、あぅんっ!」
誠治の先端が大きく膨らみ、熱い迸りを葵の中で弾けさせる。
「あ、ああ、き、きてます……せいじさんの、あつい、の、が……」
愛する男の精子を中で浴びて、女の本能が充足されて、葵はエクスタシーとは違う恍惚に、その表情を蕩けさせていた。
びゅるびゅるっ、びゅるっ、びゅる、びゅる、びゅる……
「あふぅ……すごい……まだ、でてます……いっぱい……」
「あ、ああ……キミのなか、が……きもち、いいんだ……」
葵の中で果てることの心地よさは、何度経験しても、形容できないぐらいに素晴らしい。愛する人と共に、新たな命を創り出そうとしている、動物としての本能を満たしているからなのか、言いようのない“幸福感”に包まれるのである。
「はぁ、はぁ、はぁ……」
“射精”という男しての快楽の最頂点を抜けて、荒ぶっていた誠治の呼吸が落ち着いていく。
「あおい、くん……」
誠治の性を中に浴びている葵と同じように、恍惚とした表情で、誠治は葵の体を抱き締めると、頬を摺り寄せて、その部分でのスキンシップを繰り返した。
「愛して、います……あおい、くん……」
「ん……せいじ、さん……わたし、も…」
いつかこの女性(ひと)に、自分の子供を産んでもらいたい…。中に注いだ愛情が形作る“生命の結晶”を、いつか目の当たりにしたいと、誠治は願って止まないのであった。