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恋する気持ち
【学園物 官能小説】

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恋する気持ち-10

「…でも、私は、この気持ちを何と呼べばいいのかわからなかった。心も身体も、どこかで何かが欠けているみたいで、いつも寂しかった。――だから、直樹。最後の、お願い」
「さ、いご?」
「…私に、触れて。欠けて足りない何かを埋めて。私の中を満たして」
「――――――……」
「直樹が…欲しいよ」

瞬間。
お互いへと手を伸ばしたのは、俺が先だったか阿川だったか…気がつけば、あいつは俺の腕の中にいた。

もう、止められない。

写真パネルが飾られた壁の裏には、美術科の準備室。
目の前の扉に手をかけたら、それはスルリといとも容易く開かれて。
人気のないその中に、俺と阿川は倒れ込むようにもつれて吸い込まれた。
頭の端に申し訳程度に残っていた『ここは学校』という認識が、かろうじて俺に後ろ手で鍵を閉めさせる。

「…あっ、ん…ふっ」

耳に、くぐもった阿川の声が聞こえた。

生まれて初めてのキスは、こんなにも予想外な展開で。
でも、今ようやく触れることのできた阿川の唇は、驚くほどに柔らかくて甘くて。
情けないことに、俺のあそこはそれだけで既に、はち切れそうな固さにまで変化を遂げてしまう。
壁に押し付けられたまま、深い深いキスで苦しそうに喘ぐ阿川にも、俺の変化は気づかれてしまっているだろうか。

「んぅ…あが、わ…」
絡み合う舌が、ますます熱さを加速させる。
この先を欲しがっている。
でも、それは阿川も同じみたいで。
華奢な背中を抱き締めていた俺の右手は、彼女の左手にゆっくりと導かれて、制服の裾から、やがて更に柔らかな双丘へとたどり着いた。
名残惜しく糸を引いて唇が離れ、キスは耳から首筋へと場所を変えていきながら、俺の指先は、阿川の胸の頂きにある蕾を捉える。
「あっ、直…樹!――はぁっ、ん、そこは…っ」
指先に伝う柔らかな感触は、あっという間に固く尖ったものへと変わった。

人間の本能って、ある意味すごい。
だって、普段は決して器用ではないはずの俺が今、こんなにも細やかに唇と手を動かして。
阿川の悦ぶ声を聞けば、それは更に次の快感へと進みたがっていく。

「阿川…、見ていい?」
「――えっ、な、何を?」
「おっぱい」
「おっ…ひゃぁぁ!」
聞いておきながら俺は、阿川の返事を待たずにブレザーもシャツもボタンを外し、既にずらしていたブラジャーも取り払ってしまう。
「やぁ…!あ、あんまりまじまじ見ないでよ…」
「無理。――すっげぇ、キレイだから」


色白の肌が、窓から入り込む3月の陽を浴びて眩しい。
大きくはないけれど形の良い双丘は、俺の指に弄られた跡がうっすらと赤くなっている。
その谷間を、一筋の汗が流れ落ちた。

「ちょ、直樹!そんなの舐めたら汚いよぉ…」
「ん、甘い」
だって、汗さえも愛しくてたまらない。

「バカ…ぁ、んっ、あ、あぁぅ…!」
続けざまに阿川の胸の蕾は俺の舌に絡め取られて、細い腰が反り返った。
「はぁ、あぁ…んっ、な、直樹…」
半分だけ開いて濡れた唇が、やけになまめかしい。
長い黒髪は、小さく震える阿川に合わせるかのように乱れて顔に掛かっていた。



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