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【教師 官能小説】

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想いの行方-3








そして、放課後。


SHRも無事終了した雅の腕には、わりと立派な花束とクラス全員で書いた寄せ書きの色紙が収まっていた。


最後のSHRでの彼女の挨拶は立派なもので、クラスメートの胸をジンと熱くさせた。


やはり、教師になりたいという目標をハッキリと持った彼女はすごく輝いていて、少し涙ぐんで頭を下げたその姿に、温かい拍手がいつまでも送られた。


帰り支度を始めたクラス内は、とても賑やかで、雅はクラスメートと個人的に写真を撮ったり、女子生徒限定でアドレスの交換をしている。


まったく、いつまでも雅につきまとってんじゃねえよ。


いつまでも雅に群がる奴等に心の中で舌打ちを一つする。


「博次、帰ろうぜ」


苛立つ俺に桝谷がなに食わぬ顔で話しかけてきた。しかし、俺は黙って首を横に振り、


「悪ぃ、今日はもう少し残る」


とだけ言って、雅を見つめた。


その視線で全てを察したらしい桝谷は、ニイッと無駄に綺麗な歯並びを見せては、俺の肩をポンと叩いた。


「頑張れよ」


桝谷はそれだけ言うと、また阿部さんの姿を目ざとく見つけてその尻を追いかけて行った。


バカでスケベでお調子者の桝谷だけど、何も聞かないで叩いてくれた肩に、勇気をもらった気がする。


サンキュー、桝谷。


そんな桝谷の後ろ姿をひとしきり見送ってから、俺は意を決して机の中に入れていたアルバムを手にした。


雅達を見れば写真撮影会も終了したようで、一人、また一人と雅の元から離れていく。


教室から出ていくクラスメートらを見送る雅に、話しかけるなら今しかない。


告白する場所なんてどこでもいいから、とにかく彼女と二人きりにならなくては。


俺が小さく息を吸い込んで椅子を机にしまいこんだ、その時だった。


「おう、風吹。ちょうどよかった、職員室まで持ってきてくれ」


ハッと声のする方を見れば、ニヤリと笑う寺久保の姿。


その手には、こないだ雅と一緒に運んだ問題集の山。


うわ、このタイミングで……。


「せ、先生……、俺、野暮用が……」


下手下手で窺うようにそう言うも、奴はニヤニヤ笑いながら、


「野暮用ならこっち優先したってかまわないだろ。それにこないだの小テスト、どうすりゃあんな点数取れんだよ。少し勉強見てやるから付き合えや」


と、タバコ臭い息を撒き散らしながら、俺に詰め寄った。







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