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【教師 官能小説】

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想いの行方-2

桝谷の後頭部を見つめながら、瑕だらけの机の中にそっと手を伸ばし、ツルツルした感触を確かめる。


それをそっと引き出してチラッと視線を移せば、何度も聴いた大好きなアーティストのジャケットが目に飛び込んでくる。


売れ線でもない、名前くらいしか聞いたことがないとよく言われるそのアーティストのアルバムは、なんと雅も大好きであるそうで。


それを知った時、俺の運命の人は彼女だったんだなんて、そんなちっぽけなことで浮かれてしまった。


趣味が合って、お互いの外見の好みも一致して、弱さもわかり合える。これを運命と呼ばずしてなんと言うだろうか?


今は教師(実習生だけど)と生徒という間柄だけど、今日でそれも終わる。


明日からは大学生と高校生になるのだし、二人の間に障害は何もない。


だから、俺は今日、雅に想いを告げると決めていた。


手にしたアルバムは完全限定版で、彼女はそれを持っていない。


放課後、彼女にこれを貸すと約束して、それを受け取ってくれるのなら、恋人になってほしいと告白するんだ。


教卓の横では、相変わらずクラスメートの女達と楽しそうに話す雅の姿。


ふと、彼女の視線がこちらに移ったのでおどけてピースなんかして見せる。


クスッと目を細めて小さく手を振ってくれる彼女。


そしてそんな彼女を見て、俺は確信するのだ。


大丈夫、この想いはきっと通じる。


机の下でグッと拳を握りしめる。


雅が俺を受け入れてくれたのなら、たくさんデートして、たまに勉強に付き合ってもらったりなんかして、そして互いを激しく求め合うようにたくさん肌を重ねて愛を確かめ合うんだ。


「博次、お前顔ヤバイ」


いつの間にか顔を上げていた桝谷がバカにしたような笑いをこちらに向けていた。


いつぞやの桝谷と完全に立場が逆になってしまったことに、少し焦る。


我に返れば、熱くなった下半身に気付く。


ああ、俺は桝谷以上にバカかもしれない。


少しバツが悪くなった俺は、ガタンと椅子から立ち上がった。


「おい、どこ行くんだよ」


キョトンとした顔の奴を一瞥した俺は、


「便所で抜いてくる」


とだけ言って、賑やかな休み時間の教室内を飛び出した。






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