wanderer二人目-3
そして十分後
ピンクは地下の牢屋に転がっていた
「……………」
無言の時間がただ流れる
「………………」
こうしているのもなんなので事の次第を説明をいたしますと
意気揚々と階段を降りたピンク
薄暗いが真っ直ぐ廊下を進んでいると、あからさまに罠が作動しましたよ〜、的なカチッと言う音が響き、そして床が開き落下、今に至るのである
正直間抜けとしか言いようがない
「ちょっと、間抜けとはなによ。間抜けとは」
ナレーションにツッこまないでください
そんな事をしていると
「フォフォフォ、また今回は生きのいいのがかかりましたね」
明らかな小悪党のセリフを吐きながら神父が現れる
「あ!!ちょっと出しなさいよ!!」
そう言いながら格子に手をかけるピンクだったが
「いやです」
キッパリサッパリ断わられた
「貴方は見てはいけないものを見てしまいました。少しばかりもったいないような気がしますが商人に売っぱらいましょうか…」
ニヤリと下卑た笑いを浮かべる
「その前に…私が少し遊んであげましょうかね…」
さて、普通の女の子ならここで脅えるか虚勢を張るかするところであるが、いかんせんピンクは普通の女の子とはかけはなれ過ぎていた
だから
「ふざけんなクソオヤジ!!」
怒りの鉄拳で鉄格子ごと神父を殴り飛ばしてしまいました
しばらくして
「…………」
先程から断続的に地震が起きているのに嫌な予感を感じ、ピンクの様子を見に来た天
階段を降りた先にピンクはいた
いたことはいたのだが…
「大体!!アンタ!!礼拝の時!!アタシの!!胸ばっかり!!見てたでしょうが!!」
!!と同時に神父の腹部にピンクの強烈なローキックが放たれています
「この!!エロ!!神父が!!」
ドッスンドッスン壁を振動させながら蹴りを放つピンク
ちなみち神父、意識は無くなってますがなんとか生きてます
「おーい……ピンク〜……」
神父に微かな憐れみと同情を感じながらピンクに声をかける
「あっ!!」
呆れと恐怖とほんのちょっとの同情を含んだ表情の天にピンクが気付いた
「…………」
しかしピンクの足下にはぐったり神父、そして少し血に染まった右足
結論
「いっやぁ〜んダーリ〜ン、アタシ怖かった〜」
新喜劇である
「どっちかってーとピンクの方が怖いわ、俺」
「ワシもじゃ」
キャーキャー言いながら女の子座りをしているピンクを見ながら天とギルが呟いた