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活き作りにされた日
【SM 官能小説】

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活き作りにされた日-5

 「なあ、ちょっと頼みがあるんだけどよお」
 強田が、なにか言いたいことがあるようにわたしに言った。
 犯されたそのままの姿でわたしは応接室の絨毯の上に横たわっていた。起き上がって服を着たかったが、からだの節々が痛いうえに言いようのない虚脱感が全身を覆っていて、すぐには起き上がれそうになかった。
「なに、たいしたことじゃないんだ」
 強田が、一服していたソファから立ち上がった。
「ちょっとでいいからしょんべんするとこ見せてくれねえか?」
 拒否する間もなく、強田はわたしのからだを軽々と抱きかかえた。
 あらがいようがなかった。
「トイレはどこだい?」
 返事をしなかった。
 強田はすぐにトイレをみつけた。
 強田はいともたやすくわたしを便器の上に乗せてしまった。わたしは、男たちに簡単に扱えるくらい体重が軽いことがくやしかった。わたしのからだは男たちが抱いたりいたずらしたりするのにちょうどいいサイズなんだ。
「ちょっと見えにくいなあ」
 洋式便器を跨いだわたしの恥ずかしい部分を覗き込んで強田が言った。
「足を上げてみようか」
 強田は人形の足を曲げるみたいにわたしの両足首をつかんで便座の上に上げた。
 開脚のうえ恥ずかしい部分丸だしの屈辱的ポーズだった。一日のうち、ひどいときは何時間もわたしはこのポーズをとらされる。
「へへ、尻の穴まで丸見えになったなあ」
 強田がげびた顔つきで便器の前にしゃがみこんだ。
「なあ、しょんべんはどこから出てくるんだい?」
 強田がわたしの膣の周辺をいじり回している。乱暴に扱われて痛い思いをするのが怖かった。
 わたしは返事せず、おぞましい刺激にじっとたえていた。強田の質問に答える義理はないと思った。
「いやがっているつもりなんだろうが、あそこはじっとり濡れて、てらてら光ってるぜ。若い子はこれだからたまんねえや」
 わたしはどんなにいやで苦痛を感じていても膣をいじられると自然に濡れてくる。これは感じているからじゃなくって、わたしのからだが自分のからだを保護するために分泌しているんだと黒崎に教えられたことがある。そう教えられて、わたしは自分のからだがなんだかいとおしくなった。しかし、男たちはそんな女の生理を誤解していっそう激しくわたしのからだを責め立てるんだ。
「ほら、しょんべんしてみろよ」
 できるはずがなかった。わたしだって女だ。どんなひどい目にあわされていても、まだ「恥」の感覚は維持しているつもりだ。
 わたしは強田が強制したポーズをとりつづけていたが、表情は無表情のまま強田と視線を合わせないように横を向いていた。
 どこの誰ともわからない男に無理やり犯され、さらに屈辱的な行為を強要されているのだ。心が冷えきっていくのはどうしようもなかった。
「そうか、やらねえってんだな。反抗もしねえが服従もしねえって、そういうわけかい。さっき他人じゃなくなったばかりなのに、そんな他人行儀な態度をとるんだな」
 なんて自分勝手な男だろうと思った。ようするに、わたしは人間として見られていない。男たちにとって、わたしはただの「オモチャ」にすぎないのだ。
「いいよ、いつまでも意地はってりゃいいんだ」
 強田はそう言うと、トイレのドアをバチンと閉めて出ていってしまった。怒ったのだろうか?
 わたしは足を便座から下ろして、からだを後ろにもたせかけた。いっぺんにからだじゅうの力が抜けてしまった。知らず知らず、緊張のあまりからだが堅くなっていたのだ。
 しかし、静かな時間は長く続かなかった。


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