それぞれの癒し-4
『シンチョコ』の離れ、ケネスたちの寝室。
「ミカ姉、」
「何?ケネス。」
「今日は、珍しくビール飲まへんかったな。」
「何にもないのに、明るい内から飲まないよ。」ミカは笑った。「でもあたしさ、今まで何度かケネスに抱かれたけど、いつも酔った勢い、って感じがしてたんだよね。」
「ええやん。ミカ姉らしゅうて。」
「でもさ、よく考えたら、それって貴男に失礼だよね。」ミカはこの時初めてケネスのことを『貴男』と呼んだ。「あたし、こんな性格だからケネスに抱かれる時も、何かこう、半分遊びって感じでつき合ってるって思ってなかった?」
「そこまで真剣に考えたことあれへんな。そやけど、ミカ姉がわいとのセックスをそんな風に真剣に考えてくれてるって思たら、何や妙に嬉しゅうなってくるやん。」ケネスは微笑んだ。「そない気い遣わんでもええがな。セックスはお互い様や。二人で気持ちようなれたらそれでええんちゃう?」
「ありがとう。ケネス。」
ミカは立ち上がり、ローブを脱いだ。黒い下着姿だった。
「ええな。ミカ姉、今まさに女盛りっちゅう感じやで。」
「ホントに?嬉しいね。」
「これ、普通やったら、人妻を寝取るシチュエーションやで。」
「燃えるだろ?」
ケネスもローブを腕から抜いた。「ほたら、いくで、ミカ姉。」
「いいよ、ケネス。いつものように激しくね。」
「わかっとるがな。ハニー。」
ケネスはミカを乱暴にベッドに押し倒し、口で彼女の唇を塞いだ。