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Twin's Story 11 "Sweet Chocolate Time"(final episode)
【近親相姦 官能小説】

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陽子への癒し-1

 「だから、あたしが許すから、抱いてやってよ、陽子をさ。」ミカが言った。
 ケンジは困惑した表情で言った。「おまえな、普通は自分の夫が他の女性を抱くことを嫌うもんだろ?場合によっちゃ、離婚モノだ。」
 「だから、あたしは心が広いから大丈夫だってば。」
 「いや、心が広い、とか、そんなことは関係ないだろ、だいたい、」
 「何?今日はえらく突っかかるね。どうして?」
 「どうしてもこうしてもあるかっ!それが世間の常識ってもんだ。」
 「ケンジの口から常識云々のコトバが出てくるとは思わなかったね。特にことセックスに関して。」
 「な、なんでだよ。」
 「実の妹を抱いてたじゃん。」
 「そ、それは・・・・。」ケンジは言葉を詰まらせた。
 ミカはふっとため息をついた。「ごめん、ケンジ。」彼女は口調を和らげ、ケンジの手を取って優しく言った。「無神経な言い方だった。」
 「え?」
 「あなたの言う通り。あたしはあなたの愛する妻だよね。」
 「そ、そうだよ。」ケンジは少し赤面して言った。
 「セックスは心と身体を癒す行為。そして夫婦の絆を確認する作業。」
 「そうだよ。わ、わかってるじゃないか、ミカ。」
 「それはそれでいい。あたしはケンジとのセックスに満足してるし、愛されているっていう実感もある。」
 「それで十分だろ。」
 「でも、そんな恵まれたあたしと違って、陽子はそうじゃない。」
 「・・・・・・・。」
 「例えば、」ミカは少しケンジに身を乗り出して言った。「オトコだったら、風俗に行ったりできるでしょ?」
 「ふ、風俗?」
 「ケンジも何度かあるはずよ。」
 「・・・・・。」
 「そんなことで怒らないよ、あたし。それってオトコの生理だからね。だから、その時どうだったかとか、詳しいことを訊くつもりもない。」
 「でも、俺、とっても罪悪感があった、おまえに対してさ。」
 「お金払ってやったんでしょ?それに、そのコに愛情を感じてた?」
 「愛情なんてないよ。単に身体を満足させただけだからな。」
 「でしょ?だったらあたしがあなたを責めることでもないじゃない。」
 「そりゃそうだけど・・・。」
 「でも、女はそういう機会がほとんどない。ホストクラブなんて妖しすぎて行く気もしない。第一、オトコ相手の風俗と比べて敷居が高すぎるよ。」
 「確かに・・・・。」
 「かといって、安直に不倫なんてなかなかできるもんじゃないし。ローリスクでそうそうカラダの火照りを鎮めてくれるような人はいるもんじゃない。そうでしょ?」
 「そうだよな。」
 「オトコはオンナと見るやすぐに抱きたくなるもんだけど、だからといって、見ず知らずの、行きずりのオトコなんかに陽子を抱かせたくないんだよ、あたし。」
 「ミカ・・・。」
 「あなたはオトコだから理解しづらいかもしれないけど、ずっと一人身の陽子みたいなオンナは、たとえ恋人の関係でなくても、心を許せる誰かに抱かれて癒されれば、きっと幸せな気分になれるはず。そんな人に陽子を抱かせてやりたいんだ。」
 「・・・・・。」
 「誰の助けも借りることなく一人ぼっちでしゃかりきになってがんばって、夫の忘れ形見の夏輝を大切に育て上げて、立派に社会に送り出したじゃない。自分がオンナであることを封印してまで・・・。あたし、そういう陽子が不憫なんだ。」
 「お、俺が、彼女を癒す?」
 「陽子が心を許せる相手って言ったら、今のところあなたしかいないでしょ?」ミカは微笑んだ。「あたしが後ろにいるから大丈夫。」
 「で、でも万一陽子先輩がそれから俺に惚れ込んで、おまえから奪おうなんて考えたりしたら、」
 「そうならないようにするのも、あなたの役目でしょ?」
 「ええ?な、なんだよそれ。」
 「陽子なら大丈夫だと思うよ。それより、ケンジこそ陽子の身体が病みつきになる可能性もあるね。」
 「そうなったらどうする?ミカ。」
 「しょうがない。ケンジを陽子に譲って、あたしは時々ケネスに抱かれて癒されよう。」
 「冗談止めろよ。」ケンジは苦笑いをした。
 「愛のないセックスは不毛だけど、癒やしのセックスはあってもいいと思うけどね。」
 「癒し・・・か。」
 「常識的な大人なら、わきまえるはずだよ。」
 「そういうもんかな・・・・。」


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