『SWING UP!!』第10話-41
簡単にシャワーを浴びて、一糸纏わぬ姿のまま、二人は深く口付けを交し合う。唇同士の啄ばみから始まり、桜子の舌から誘いを受けて、大和は自分のそれを絡め、互いの舌をまずは存分に慈しみあった。
「ん……む……ん……んん……」
桜子の濃密なキスに、大和は頭がくらくらしてきた。こんなに積極的で、濃密的なキスをしてくる桜子は、初めてかもしれない。
「ん……んぅ……んっ……んんぅ……」
吐息までもが絡み合い、口の中で官能的なうねりとなる。分かち合う呼吸は、それでも絶対的な量が足らず、酸欠気味となったように、二人は真っ赤な顔をしたまま、唇の結合を繰り返していた。
「は、ぁ……」
ゆっくりと、唇が離れた。煌く幾重もの銀糸が、キスの激しさを物語る。桜子の頬が、彼女の名前のように桜色に染まっていて、艶めく唇がとても、エロティックなものに大和には見えた。
「う」
大和の喉が鳴った。自分が腰に有する、もっとも敏感な器官に触れてくる何かを感じたからだ。もちろんそれは、桜子の手のひらであり、自分の陰茎に手を伸ばしてきた彼女の行動は、積極的な性の姿勢を明らかにしていた。
「固くなってるね……」
「そりゃあ、まあ……」
なにしろ、触ってくれているのは桜子なのだ。大好きな女の子に、急所を愛撫されて、悦ばない男子がいるはずがない。
「あたしが、しても、いい?」
「う、おっ……」
大和の返事を聞く前に、陰茎を優しく包んでいる桜子の手が上下した。
びくり、と亀頭がそれに反応して、透明な先走りを鈴口から滲ませた。桜子の愛撫に、大和の官能が反応したのだ。
「いい? しても?」
しゅ、しゅ、と陰茎を扱かれているので、既に“してもらっている”のは、間違いない。間違いないのだが、やはりきちんとお願いはしないといけない。
「お、お願い、します」
なぜか、丁寧語になっていた。
「ふふ。わかりました」
桜子は満足したように微笑むと、陰茎から手を放した。
「?」
もっと刺激をくれるかと思ったのに、逆にそれが離れていってしまって、大和は困惑する。しかし、次の瞬間、思いがけない極上の感触が陰茎全体を包み込んできて…、
「うわひゃっ…」
正体不明のあえぎ声を、不覚にも挙げてしまった。
「さ、桜子……そ、それっって……」
大和の陰茎を丸々飲み込んでしまったものは、桜子が有している豊満な乳房だった。胸の谷間に大和の陰茎を収めて、両側から乳房を押し込み、桜子はそれを上下し始めていた。
(ぞ、俗に言うところの…)
“パイズリ”である。男のイチモツを、たわわな“おっぱい”で挟んで、“ずりずり”してあげる、ヒトしか成しえない、特殊な愛の行為だ。
「う、お、わぁ……」
しかも、桜子の胸は、一般に比べても質量が豊かで、極上の柔らかさを有している。その中に埋没して、全身を愛撫されている陰茎の滾りと悦びを、どう表現したらいいものか。