続・天狗屋物語(前編)-7
久しぶりにヨシエを縛ってやる。
ヨシエの給料日に、行きつけのカクテルバーで目の玉が飛び出るような値段の高いブランデー
を飲ませてもらったお礼だ。どうして、この女は金回りがいいのか不思議だ。保険屋といって
も、たいして稼いでいるようには見えないのに…と思う。
今夜も爺さんはふらふらとパチンコに出かけた。最近は、まったくオレの誘いにものってこな
いし、ヨシエの相手もしない。
全裸にしたヨシエに胡座を組ませ、後ろ手に海老縛りにする。やや細身だが、しっとりとした
少し大きめの胸のふくらみと括れた腰つき、それにむっちりとした太腿から伸びたスラリとし
た脚線…こうしてあらためて眺めると、ヨシエのからだの隅々まで肌理の細かい清楚な肌が
覆い、三十路女の艶々とした乳白色の光沢を放っている。
いつものようにヨシエが好きな玉枷を咥えさせ、座敷転がしのポーズのまま、天井の梁から
垂れ下がった縄束で、オレの胸の高さほどにゆっくり吊りあげる。頭をやや下げ、下半身を
もちあげると、ヨシエのあそこの割れ目がバッチリ露わにされるのだ。
胡座縛りで座敷転がしのまま吊り上げた姿は、はっきり言って女の急所を責める拷問向けの
緊縛なのだ。緊縛タイプとしては厳しい縛りで、高度なテクニックがいるが、自分ながら
感心するくらいゲイジュツ的な縛りに仕上がっている。
縛ったヨシエのからだがピンク色に微かに染まり、彼女の瞳がうっとりと潤んでいる。
ヨシエは縛りの快感が癖になってきたのか、しだいに厳しい縛りを好むようになってきた。
吊り縛りの被虐の恍惚感に悶えながら浸り込み、鞭や蝋燭責めによって、涎を垂らしながら
もっと厳しい責めを哀願するヨシエは、完全に縄と責めの快楽の虜になったマゾ女へといつの
まにか変わっていた。もともとMの性癖がある女だったのだとつくづく思ってしまうが、女っ
て意外にわからないものだぜ…。
吊った縄が、ヨシエの白い乳肉を搾りあげるように厳しく緊めあげ、ひしひしと白い皮膚を
巻き込みながらヨシエ肌に鋭く喰い込んでいる。可憐な桜色の乳首は、すでに湿り気を帯び、
芯に堅さを含んだように尖らせていた。
ううっ…うっ…
咥えた玉枷の奥から、くぐもった嗚咽を洩らし始めているヨシエは、淡く浮き立つ繁みに
おおわれた秘丘を無惨に晒し、まだ薄桃色の秘裂の重なりをしっかりと覗かせていた。
吊られたヨシエのからだの重みと悶える動きだけで、からだ全体にジワジワと縄が喰い込むよ
うに巧みに縛ってあるのだ。
ヨシエの熟れた乳房の淡い谷間の縄の翳りに汗が滲み、しっとりと丸みを帯びた乳房の湿った
肌が、艶々とした光沢を放っていた。乳白色のむっちりとした太腿が裂かれた股間では、感じ
始めたあそこの薄肉の重なりが、わずかな弛みを含みながら微かに潤みを増し、さらに尻穴の
可憐な肉芽さえ色づき始めている。
そのときだった…。
「あら、ヨシエさんじゃないの…お久しぶりね…まさかこんな姿のヨシエさんにお会いできる
なんて、思ってもみなかったわ…」
突然、天狗屋の仕置き部屋に現れたハルミおばさんは、肥えた頬に薄笑いを浮かべながら言っ
た。
そのハルミおばさんに気がついたヨシエは、玉枷を咥えた頬を引きつらせ、眉根を寄せてギョ
ッとしたように目を剥いた。