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溺れる爪痕
【ファンタジー 官能小説】

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接触-9

 「アズールっ!あっああっ!戻れなくなるわ!壊して・・・全部、私を赦さないで・・・っ」

上がる呼吸に今にも酸欠状態に陥りそうな彼女の喉元に手を掛ける。

顎を掴むようにしてグッと力を込めれば喘ぐ声も掠れ、胸はより一層大きく上下した。

押し付けた背中が壁に擦れ、とうとう完全に両足が宙に浮く。

細身の肢体ではあるが、全体重が身体の芯に預けられてはイルも金切り声に近い悲鳴を上げるしか出来ない。

骨がぶつかり合うほどに繋がった結合部がぐちゅりと卑猥な音を発て、熟れすぎた果実のように溢れた汁が床に滴った。

「イクッ!イクわっ!アズールの、たくさん私に頂戴!」

「・・・勝手に絞り取れよ。イル、好きなだけ飲み込めばいい」

溜息の合間、互いの眉間に苦々しく甘美な苦痛が刻まれる。

「あっ、はっぁあ!!」

アズールは貫いた彼女を腰一点で支え乳房を鷲掴むと、もう片方の乳房に歯を立てる。

擦れ合う恥骨に押し潰されていた陰核は、捻り込んできた彼の親指で更に擂り潰される。

僅かな隙もない肉壁に行き場のない熱が放たれ、膨れ上がった快楽は彼女の脳髄を粉々に破壊するまで終わらない。

その強烈な刺激にイルは息の続く限りの絶叫を地下中に響かせ、狂い登り詰めたまま、ぷつりと糸が切れたようにイキ果てた。


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