彼2-3
それからの数日間は、不倫相手からの連絡に、今日は「都合が悪い」「体調が悪い」とか言って、少しの間、誤摩化しました。
だって、別れる決心はしたけれど、どうやって切り出すかは考えていたから。
でも、彼と初Hして二週間くらいが経って、ついに不倫相手に宣言する日が来ました。
不倫相手が怒ったからです。
ある日の電話で、不倫相手が言いました。
「今から行くから。」
当然「待ってろよ!」って感じでした。
もう別れる決心をしてたから、その傲慢な感じが嫌でした。
「ごめんなさい、最近本当に体調が悪いんだ。」
「なんだよ、会社じゃ元気じゃん!!」
そうなんです。
不倫相手は、私の会社に出入りしている、取引先の会社の営業マンでした。
だから、避けるようにしていても、全く会わないのは無理なんです。
「どうした! 最近冷たいな。彼氏でも出来たの?!」だって!
なんか、ムカついた。
「・・・」
黙っていた私に、電話の向こうで不倫相手が言いました。
「電話じゃ分からないから、とにかく今から行くよ!」って少し怒って言って、勝手に電話を切られました。
強引!!
珍しく早めの時間でした。
不倫相手から電話が来た時、私は「今から彼の部屋に行こう!」なんて思って、自分の部屋で「どの下着にしようかな」なんてワクワクしながら、一人下着ファッション・ショウをしてた時だったから、急にテンション下がっちゃって、最悪の気分でした。
電話を一方的に切られて、すぐに彼に電話をしました。
彼には、不倫している事を既に言っていて、別れるつもりだと言ってました。
「今から来るって! どうしたら良い?!」
「ずるずる引き延ばしてもしょうがないないから、ちゃんと言いな。
困った事があったら、すぐに行くから、連絡して。」
「ありがとう。」
それから30分くらいして、不倫相手が来ました。
私、不倫相手に合鍵を渡すような事はしていませんでした。
今の彼にも渡してなかった。
合鍵を渡すのって、一緒に住むとか結婚するとかみたいな「結論」じゃないし、付合っていない状態のような白紙じゃない、なんか、中途半端なだらしない感じで好きじゃなかったんです。