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Eプラント
【ホラー 官能小説】

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発芽-2

 次の日。

 アヤメからのメールは来ていなかった。SNSの方も全く変化がない。ユリは、とりあえず、球根から芽が出た旨のメールをアヤメに送っておいた。

(まぁ、あちらも何かと忙しいんでしょう)

 ユリは、勝手に納得すると、ネットの接続を切ってノートパソコンを閉じた。

 明日は土曜日だった。今のところ、夫のタカシが泊まりがけで何処かへ遠出するというような予定は聞いていない。このまま行けば、普段通りの週末を過ごすことができそうだ。夜になれば当然 “そういうコト” だって十二分に期待できるはずだった。

(今度は、自分からおねだりしてみようかな? あの下着、色違いでもう1セット買っておけばよかったなぁ。そしたら、ちょうどいい口実に使えるんだけど……)

 そう思ったとき、甘い匂いが微かに香った。

(あら? この匂い……)

 記憶を呼び起こす暇もなく、匂いが濃くなってきた。ユリは、昨日と同じような頭がぼうっとする感じに襲われて、咄嗟に口と鼻に手を当てる。しかし、息を完全に止めるわけにもいかず、呼吸のたびに甘い匂いを嗅いでいた。
 からだが、どんどん怠くなる。視界が白っぽく霞んで頭が痺れたように重くなり、意識が朦朧として何も考えられなくなってしまいそうだった。

「…はぁ…はぁ…はぁ…」

 急速に呼吸が荒くなってきている。

(…窓…開けなきゃ…)

 ユリが立ち上がって窓の方へからだを向けると、目の前のダブルベッドの上に、全裸で大の字に寝転がったタカシの姿があった。

(……どうして此処に居るの?)

 浮かんだ疑問が頭の中ですぐに溶け崩れてしまい、ユリの視線はタカシの股間に吸い寄せられていく。既にあそこが、ビクンビクンと脈を打ちながら屹立していた。

(…あぁ…大っきくなってる…)

 ユリは、何者かに操られるようにして四つん這いになり、犬がエサに喰いつくときのような仕草で、タカシのあそこへむしゃぶりついていった。アタマから全体をスッポリと呑み込むように咥えると、あそこが蛇みたいにウネウネと動いて、ユリの口の中を暴れ回った。

(…何、コレ……?)

 ぬるっとしたイヤな刺激を喉の奥の方に感じて、ユリは、ゲホゲホとむせ返った。両目に涙が滲んで視界が歪み、周りの様子がよくわからなくなってしまった。


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