投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

ゆっきの日記
【女性向け 官能小説】

ゆっきの日記の最初へ ゆっきの日記 60 ゆっきの日記 62 ゆっきの日記の最後へ

彼1-6

 「良いよ! 分かった! じゃあ、私が勝ったらキミの部屋に行く!」

 少し、見つめ合いました。
 私もそうだけれど、彼も同じ思いだったと思う。

 「Hしよ!」

 言葉にはしなかったけれど、絶対に同じ気持ちでした。


 「あっち向けホイ!」
 三回勝負にして、レジの前でやってました。店員が呆れているのも楽しかった(笑)。
 結果は三勝二敗で私の勝ちでした。
 私が支払いを済ませました。

 「キミのうちどこ?」
 店を出て聞きました。

 「すぐそこです。」
 「?!」

 彼、私のマンションの方に近づいて行きます。

 「ここです。」
 「?!」

 私の住んでいるマンションでした。

 「ここ?!」
 「そうです。あなたもここですよね(笑)。」

 三度、「?!」。

 案内されたのは二階の角部屋。
 私の部屋は三階の真ん中。

 「俺、実はあなたがここに住んでるの知ってたんス。何度も見かけてました。」

 私はちっとも知りませんでした。
 「あなたの事を見かける度に『派手なネーちゃんやな!』って思ってたんス。」だって!

 「なんで黙ってたの?!」
 「だって、そんな事言ったらキモイでしょ。誤解されるのも嫌だし。」

 ま、確かにそうだと思った。同じマンションに住んでるって知ってる人にナンパされたら、確かにキモイ。

 間取りは全く私の部屋と一緒でした。 1LDK。彼の部屋は角部屋だから、私の部屋より窓が多いだけ。

 部屋は綺麗でした。結構高級っぽいソファがリビングにありました。
 私はてっきり、ボロアパートで万年床で六畳一間で、共同キッチンで共同トイレで・・・みたいなレトロな感じだと思っていたので凄く意外でした。
 でも「貧乏学生」が住むのはそんなところでしょ?!
 思い込みは怖いね(笑)。

 「男の一人暮らしのわりに綺麗にしてるね。さては、彼女がいつも掃除してくれる?」

 探りを入れました(笑)。

 「今は彼女居ません。居たら、あなたを入れたりしないでしょ。」

 その通りです。

 「あなたの方こそ、今頃彼氏が部屋で待ってるんじゃないですか?」
 「残念ながらそんな事はありません!」
 「え、彼氏居ないんですか?」
 「居るような、居ないような・・・。」
 「そうか・・・。」
 「何よ、そうかって!」
 「いや、あまり聞いちゃ行けないかと思って・・・。」

 リビングで、なんとなく突っ立ってたら、「座ってください」って彼が言って。テレビをつけないで、CDをかけました。私、音楽には全く興味がないので、ヒット曲しか知りません。その時の、彼がかけたCDが誰かなんて分かりませんでした。

 「誰?」
 「『エゴラッピン』。
 知らない? 俺の一押し!」

 「へ〜。」ボーカルの高い声が気持ち良いと思いました。

 「何か飲む? たいしたものないけど。」
 「何でも良い。気使わなくて良いよ。」
 「アルコール? ソフトドリンク?」
 「ソフトドリンク」
 「じゃ、『午後ティー』しか無い。」
 「それで良い。」
 「サクランボ好き?!」

 私、果物は何でも好きだれど、サクランボと桃が大好きです。


ゆっきの日記の最初へ ゆっきの日記 60 ゆっきの日記 62 ゆっきの日記の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前