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ゆっきの日記
【女性向け 官能小説】

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彼1-5

 「田舎」という一つの単語で、エロい話に行くと思ってたのが、方向転換しちゃいました。
 「田舎って?! ここは立派に二十三区内です!」何しろ「地元」だから、そんな風に言われたくない(笑)。

 「山形出身の人に言われたくないな〜!」

 酔っているせいもあって、少しムキになってたかも。

 「あ、山形をバカにするんですか?! 確かに、山形は田舎だけれど、田舎をちゃんと自覚した田舎だから、田舎じゃないと思っている田舎のここよりよっぽど良いですよ!」

 彼も少しムキになって言った。
 その勢いにちょっとビックリしたけれど、なんか、彼の言った表現には共感できた。
 少し反省して、「そうかもね・・・。」って言いました。そしたら、「あ、すいません。怒ってないです。」と、彼が言いました。

 好感度大幅アップでした(笑)。
 この人はとってもいい人だと思った。自分の故郷を悪く言う人は好きじゃありません。故郷に自信を持っている彼は、とても素晴らしいと思いました。

 少しだけ険悪な感じになったけれど、二人して、また楽しい時間にしようと努力しました(笑)。
 結局、パチンコの話に戻って、険悪な雰囲気は薄れました。

 彼もあまりお酒は強くありません。

 「赤いですよ、顔」
 「いやあ、私よりキミの方が赤いよ。」

 そろそろ帰ろう、という感じに何となくなって、お会計をしようという事になりました。
 レジで、彼が支払いをしようとしたから、「私が払うから良いですよ」ってお姉さんぶりました。だって、どう見ても彼は貧乏学生で、山形の実家から少ない仕送りで暮らしているとしか思えなかったから。
 そうしたら、彼が「何言ってるんですか! 誘ったのは俺だし、奢るって言って誘ったんだから俺が払いますよ!」って、またムキになってた。

 そういう、つまらない事でムキになる男の人、好きです(笑)。
 しばらくレジの前で「俺が払う」「私が払う」とやってました(笑)。
 埒があかないと思ったのか、突然彼が言いました。

 「じゃあ、『あっち向けホイ』で決めましょう!」

 「え?!」って感じでしょ?!(笑)
 まさか、二十歳過ぎて焼き鳥屋のレジの前で「あっち向けホイ」をやるとは思いもしません。
 でも、「面白そう!」って思いました。
 更に彼が言いました。

 「それで、『あっち向けホイ』で勝った方がここの支払いを済ますけれど、その代わり負けた方は勝った方の言う事を一つ聞くって言うのはどう?」
 「え〜〜〜!」
 「面白いじゃん!」

 「もしキミが勝ったら、何を言うか聞かないとその提案には賛成できません!」って、笑いながら言いました。
 楽しくなってました(笑)。

 「もし俺が勝ったら、お前の部屋にこれから行く! じゃあ、お前が勝ったらどうする?!」

 「お前」って、言い方が失礼だと思ったけれど、スルーした(笑)。酔っぱらって、細かい事が気にならなくなってたし、そのつっぱってる感じも良い感じ。


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