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二兎追う方法、教えます
【学園物 官能小説】

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強請る兎-10

 こう言われたら、男としてはなんとか我慢するしか無い。
 下腹部に甘い快感と、女の柔らかさに包まれながら、俺はなんとか腰を動かし出した。
 途端に、ヨウコが情け容赦なく脳に染みこむような淫声を漏らし始める。
 そんな声を出されたら、我慢できなくなってしまうではないか。
 どうにか違うことを考えながら、遮二無二腰を揺さぶると、ヨウコの声がますます高く大きくなっていった。
 これって、保健室の外まで聞こえてしまうんじゃ。
 ふと、そんなことを思ったが、ヨウコにはもう俺の心配は届かない。
 彼女は、もうひたすら快感を貪るだけだ。

「ああ、ああッ、いいわァ……すっごい硬いのが、ごりごり擦れて……もう少し、もう少しだから……」

 ヨウコの眉間の皺が深くなり、泣きながら笑っているように見えた。
 ハァハァという息遣いは、俺のものだ。額から汗が一粒、ヨウコの胸の谷間の辺りに落ちた。
 俺はヨウコの足を片方持ち上げて、肩に引っ掛けるようにしてやる。
 何故かそういう風に体が自然と動いた。松葉くずしとかいう体位だったような気がする。
 こうすると、ヨウコのもっと奥の方まで入れるように思えたのだ。
 
「リクオ君……それ、深いィ……!」

 ギシギシとベッドが軋む音がする。
 これは二人で寝るためのものではないから、狭いスペースを使って体を寄せ合い、強引に体を重ねてしまっている。
 この窮屈さが、却って興奮を誘った。
 今、俺とヨウコの間を隔てるものは、何ミリかのゴムのみだ。
 俺が腰を引いて、突いてやると、淫猥で粘着質な音とヨウコの甲高い声が交じり合った音が耳に届く。
 開いた手をヨウコの股間に持って行き、結合部のあたりに添えた。
 
「ああッ、そこ駄目ェ! 大きな声が出ちゃうゥ!」

 構わなかった。
 指がほんの少し盛り上がっている肉の突起に触れると、ヨウコは激烈な反応を示した。 
 俺も、もう耐え切れそうにない。体の内側から急激に込み上がってくるものを感じた。

「あああ゛ッ、イクイク、それイク! ねぇ、きてェ、リクオ君、もうあたし……!」

 言われなくても、そのつもりだ。
 ヨウコの内部がピクピク収縮している気がした。
 俺は指で触れている肉の突起を扱きながら、腰を何度か大きく突くと、ヨウコから断末魔の声が上がった。

「あああああ゛ッ! イクうううッ!!」

 ビクンビクンとヨウコの体が跳ねたその瞬間、俺は我慢に我慢を重ねたものをようやく弾けさせた。
 ゴムに覆われているとはいえ、陶然とした顔を浮かべるヨウコの表情を確認しながらの射精は大きな満足感がある。
 二度、三度、四度と、俺の亀頭が何度も何度も弾けた。その快感が嬉しくて気持ちよくて仕方がない。
 いつまでも、こうしていたいと思った。
 射精が終わると、薄目を開けて横たわるヨウコの脇に寄り添うように寝転がった。
 ヨウコは意識があるのかないのかわからないような顔をしたまま、ボーっとしている。
 俺は、しばらくそんな彼女のふわふわの髪を撫でてやった。


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