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二兎追う方法、教えます
【学園物 官能小説】

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強請る兎-11

「三回も、しちゃったわねェ」

 ベッドの上で、ヨウコがペットボトルに入ったミネラルウォーターをゴクゴク飲んだ。
 俺の精液が注ぎ込まれたコンドームが回数分、ベッドの片隅に転がっている。
 ヨウコはまだ裸のままだ。情事の後に美味しそうに水を飲む姿が、妙に艶かしく見える。
 
 一度終わった後に、ヨウコはむくりと起き上がると、取り憑かれたように俺のものを口に含んで吸い始めた。
 そうして硬くすると、俺にゴムを着けて、やおら俺の体に跨り結合し腰を振り出した。
 それが終わると、豊かな桃型の尻を俺に差し出して、今度は後ろからしてと強請る。
 情事の途中のヨウコは、さしずめサキュバスの化身のようで、ひたすら快感を貪っていた。
 俺はそんな彼女の尻に、ひたすら腰を打ち付けて、ようやく今それが終わったところだ。

「ねぇ、見て、まだ何か入ってるみたい……少しヒリヒリするしィ」
「もう暗くなっちゃいましたよ、会長も早く下着を着けて、そろそろ帰りましょう」

 俺はヨウコのむき出しの股間から目を逸らして、着替えを促した。
 ヨウコはもしかすると、まだ物足りないのだろうか、少し残念そうな顔をしてようやくのろのろと衣服を身につけ始めた。
 俺は、既に着替えを終えている。
 保健室の中は既に暗く、夜の七時をとうに過ぎているようで、人気も何も感じなかった。
 野球部の練習もいつの間にか終わっているようだ。
 それにしても、ヨウコは何故鍵のかかった保健室の入れたのだろうか。

「会長は、なんで保健室の鍵、持ってるんですか?」
「ああ、これ? フフ、いいでしょう?」
「いや、そういう問題じゃなく……」

 ヨウコは着替えを終えると、保健室の片隅の棚からシーツを取り出した。
 今このベッドのシーツは、俺とヨウコの汗と愛液にまみれている。
 さすがに、彼女はそのままにして帰りたくはなかったようで、そのシーツを取り替え始めた。
 そして、手際よく作業をしながら、俺に答えた。

「この鍵はね、前の生徒会長から貰ったのよ。代々受け継がれてるらしいわ。その理由は分からないけどねェ」
「前の生徒会長……ですか」
「そうよ。リクオ君は、知らないんだっけ?」
「はぁ……顔ぐらいは……あと、留学されたって聞きました」

 俺がそう言うと、ヨウコはほんの一瞬、動きを止めたように見えた。
 薄暗くて、彼女の表情まではよく見えなかった。
 前の生徒会長のことは、ツキコから少しだけ聞いた。
 『男と女』
 そんなことを、ツキコが言ったのを思い出す。妙に気になった。


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