俺のM女調教日記(18)-5
そのとき、真央は反射的に息を鼻から大きく吸いこんだ。
同時に口に含んだワインを飲み込んで咽せかえり、
無意識にワインを口から思い切り床の上に吐き出したのである。
(うえっ・・ゴホッ!ゴホッ・・)
「バカヤロウ!誰が息を吸って良いと言ったんだ!」
バシリという張りつめた音をさせ、俺の手が真央の顔を思い切り叩いた。
「あうっ!すみません、ご、ご主人様!」
床に倒れ込んだ真央は、力なく俺の前で立ち上がった。
その口からは赤くワインが血のように流れ、
口元は吸血鬼のように真っ赤になっていた。
ワインは真央の身体も染め、乳房が紅いに染まっている。
その眼は、子供のように怯えているのだ。
真央が口から吐き出したワインは
血の海のように床を深紅に染めていた。
「真央、床に屈んでこぼしたワインを舐め取るんだ、良いな!」
「はいい、ご主人様」
せっかく真央が俺の為に、苦労して買い込んだ年代物のワインは床を汚している。
それを舐め取らせるのだ。
真央は泣きながら、犬のように床に這って舌で舐め取っている。
その白い真央の背中と尻を見ながら、
俺は心ならずも勃起していた。
「真央がそそうをしたから、今度は佐恵子にさせるから、いいな、佐恵子」
「あん、はいぃ・・ご主人様」
恐怖に少し引きつった顔をして佐恵子は俺の前に立った。
俺は、真央の口に付いている血のようなワインを見て、興奮していた。
それは真央も、佐恵子も同じだろう。
俺の誕生日に真央が買い付けた年代物の高級ワインも、
俺のとっては、調教の小道具に過ぎない。
その綺麗な小箱は床に転がっている。
俺の調教はいつ始まるか分からないのだ。
俺が思いついたとき、そうしたいと思ったときから始まる。
今が、その時なのだ。
だから二人の女は、それを承知している。
しかし、前触れもなく訪れる恐怖に身震いするのだろうか・・
言い換えれば、それが快楽と言えなくも無いのだろう。
いつともなく襲ってくる調教という恐怖と、おののきとその試練・・・
その恐怖は、俺が佐恵子と真央という二人の女に与えたものである。
それを享受してこそ本物のM奴隷と言えるからである。