お嫁さんはどっち?-11
「これは、精子ではないのですよね?」
「確か、我慢汁って奴だろ?」
「我慢汁ですか……苦いというより、しょっぱい感じがしますね」
「しょんべんとは違うんだよな?」
「うん。意味合いとしては違うけど……」
我慢汁談義を始める二人。我慢汁を出している本人の前で、そんな話しをされるのは照れる。
「変な味はしますけど、これを舐めることによってりっくんが喜んでくれるのなら、私は何回でも何度もでも舐めますよ」
「そうだな。陸が喜ぶんなら、あたしだって舐め続けるぞ」
そう言って、再び俺のチンコに舌を這わせる。
チロチロ、ペロペロと動かされる二人の舌。亀頭、裏スジ、キン玉へと流れるように下がっていく。
「は――っ、ふっ、うぅ……」
「れろ……ちゅ、ぺろ。りっくん……気持ちよさそう……んっ」
「ビクビクとチンポが気持ちいいって言ってるぞ」
ピクピクと脈を打ちながらチンコが震える。少ししか彼女らに責められていないのに、俺のチンコは今すぐにでも射精をしたいと訴えてくる。
「う、ぐぁ……」
「りっくん。もしかして精子が出そうなんですか?」
「あ、あぁ……」
ここで嘘を吐いても意味がないので、正直に告げる。
「出したいのなら、出してもいいぞ。あたしらがきっちりと受け止めてやるから」
「ええ。私達の顔に目掛けて好きなだけ……」
「で、出る――っ!?」
我慢出来ずに二人の顔を目掛けて射精をする。ビュクビュクと吐き出される精子。
「きゃぁ!?」
「んぁっ!?」
顔にかかり、髪を汚し、ベットリとした精液塗れの二人。上気した顔と相まって二人のその姿はとても妖艶に見えた。
「うへ〜顔が精子塗れになったよ」
「りっくんの精子が私の顔や髪に……ふふっ♪」
微妙に嫌な顔を浮かべる彩花と、凄く嬉しそうな顔を浮かべる彩菜。二人とも違う反応だけど、それでも根底には喜びの顔がある。
「悪い。かなりの量の精子をかけちまった」
俺自身も、こんな大量の精子が出るのは予想外だ。普通にオナニーをする時よりも多くの量の精子が出た。
恐らく、二人に責められたというのが大きいのだろう。
それほどまでに俺は二人の舌使いに興奮していたというわけだ。
「謝らなくてもいいですよ。私達がかけるように言ったんですから。わざわざ、りっくんが気にすることはないですよ」
「ああ。それに陸の精子をかけられて、本気で嫌な気持ちにはなってないんだからな」
「そうですよ。嫌などころか嬉しいって思っているんですから。大好きな人が気持ちよくなって、その証を私達にかけた。それで嫌だなんて思うはずがありませんよ」
「陸の精子なら喜んでもらうし、唾液だってあたしは構わないぞ」
「私だって、りっくんの唾液なら構いませんよ」
どれだけ俺が好きかというのを熱弁してくれる。ここまで言われて俺が落ち込むわけにはいかないな。だけど――
「ありがとう彩菜、彩花」
一応、礼だけは言わせて欲しいかな。
「お礼なんていいですよ。それに……まだ、りっくんはまだ満足してないのですから」
「え……?」
「そうだな。陸がこの程度で満足するはずがないもんな」
二人は自分にかかった精子を指で舐め取りながら、次を催促してくる。
い、一応言っておくけど、俺は充分満足しているからな! 精子を出してスッキリしてるからな。
「りっくん……もう少し精子、出したいですよね?」
「あたし達に陸の臭い精子をかけたいんだろ?」
「そういうのは……」
本当に、もう出したいとか思っていない。このまま終わっても俺は何一つ後悔しないだろう。
「出したい、ですよね?」
「ぐぁっ!?」
彩菜にチンコをぎゅぅ、と握られる。くはっ、ぁ……そんなに強くチンコを握られたら……
「どう見ても陸のキン玉には、まだまだ精子が溜まっているもんな。ここで空になるくらい出した方が健康にいいんじゃないのか?」
「そうですよ。溜めていては健康に悪いです。あまり溜め続けていると、爆発してしまいますよ」
「爆発って……」
そんなことになるわけないだろ。
溜まった精液は夢精をすることによって、吐き出されるのだから、溜まって爆発をすることはあり得ない。
「りっくんは何も分かっていません!」
「はうぁっ!?」
だ、だから……反論するたびに、俺のチンコを強く握るのは止めてくれよ。イッたばかりでチンコが敏感になっているんだから。
「りっくんの臭くて苦い精子。それをもっと出す義務がりっくんには、あるんですよ!」
「どんな義務だよ」
そんなわけの分からない義務は、聞いたことないぞ。
「法律で決まっています。この前法律の本を読んだら、書いてありました」
明らかな嘘だろ。そんな意味の分からない法律が存在してたまるか。そんな法が存在する国があるなら、今すぐ行ってみたいわ。
「りっくんだって、法律違反をするのは嫌ですよね?」
「確かに普通の法律を違反するのは嫌だな」
この年齢で犯罪者にはなりたくはないからな。
「でしたら、りっくんは法を守るために、もっと精子を出す必要があります」
結局、そこに戻るわけか。
「あのな彩菜。そんな意味の分からない法律が存在するわけがないだろ。あまり適当な嘘を吐くもんじゃないぞ」
「う、嘘なんかじゃ……」
チラリと彩菜の視線が外れる。ほんと、彩菜は嘘を吐くのが下手だ。