魔王討伐史-33
いや、思いっきり不可能だから魔王に捕まってるんでしょ! 何なんですかあなた達は!
「おい……そろそろ話は終わったか? 妾はそろそろ勇者を倒したいのじゃが」
僕達の問答に律儀に待ってくれていた魔王。この魔王、何気に優しいのかもしれない。
「え〜と、僕一人であなたを倒すのはちょっと無理が……」
ちょっとどころか、絶対に不可能だ。あの三人でさせ敵わないのに、一番弱い僕が魔王
に勝てるはずがない。それなのに――
「勇者、お前なら勝てる!」
「勇者様。あなた様なら魔王を倒すことが出来ますよ」
「勇ちゃん、頑張れ〜♪」
なんて気楽な人達なんだ! どうして僕なら勝てるとか思っているのだろうか?
まさか僕が勇者だから? もしそうだとしたら勘弁して欲しい。凄かったのはお父さん
であって、僕は何の特技もない普通の人間なんだから。
「おしゃべりはもういいか? アイツに復讐をする前にお前を――」
魔王がジリジリと僕に迫ってくる。た、戦わないといけないけど、足がすくんで身動きが取れない。
「ふっ、ふっ、ふっ」
「あ、あぁあ……ぁ」
「覚悟してもらうぞ勇者!」
「う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
魔王の手が僕の顔まで伸びてきて、そして――
「…………むに?」
顔全体に感じるふにふにと柔らかい感触。え、えっと……これはどういう……?
「前回はアイツにたくさんイカされて敗北をしてしまったが、今回は妾が勝たせてもらうぞ。
アイツの息子であるお前を限界までイカせて妾が勝利を収めるのじゃ。そしてお前に勝
った暁にはアイツに復讐をしてやるのじゃ」
大きな胸に僕の顔を押さえつけながら、とんでもないことを口走る魔王。
え、えっと……お父さんに散々イカされて負けた? お父さんに復讐をするためにまず
は僕を散々イカせるだって!?
伝説として語られている内容とは違う現実。まさかお父さんが魔王とセックスをしてい
たとは思わなかったよ。
なんという親子二世代に渡る嫌な戦いなんだ。
――って、この流れだと僕が魔王にセックスで勝つしか道がないんだよね? 勝たない
とどうなってしまうか分からない。そんな状況――
「勇者、お前なら絶対に勝てるぞ!」
「ええ。私達を散々イカせてきた勇者様になら絶対に」
「そうだよ〜♪ 勇ちゃんにはわたし達が色々と仕込んできたんだから大丈夫だよ〜」
牢屋の中から僕に激励の言葉を投げかける三人。今の言葉を聞くと、魔王を倒すために
散々セックスをしてきたみたな感じだったけど……
「魔王め羨ましい奴だ。勇者、二世代に渡ってセックスをするとは」
「勇者様の勇者様サイズのおチンポがあればいくら魔王といえど……」
「わたしもあの戦いに参加したいな〜♪」
「「確かに」」
……うん。絶対にそれはないね。あの人達の場合、単純に僕とセックスがしたかっただ
けだろう。それ以外考えられないよ。
「まずは妾の大きな胸を使ってお前のチンポをイカせるとするかの」
素早い動きで僕のチンコを露にさせる。ポロンと魔王の前に出るチンコ。そのチンコを見て魔王は。
「おぉっ、あの男に似て実に大きいチンポじゃな。さすが勇者といったところか」
なんだろう……勇者といえばチンコが大きいみたいな空気は。むしろ勇者の条件がチン
コが大きくて精子の貯蔵量が多いみたいな感じになっていないだろうか?
今までの流れを考えると、そんな気がしてならないよ。
「この大きなチンポに妾は……いや、妾はもうあの時の妾ではないのじゃ。今回はこのチ
ンポに負けないのじゃ!」
たわわに実った大きな胸で僕のチンコを挟む。
「んほぉ!?」
「さすが勇者のチンポじゃ。軽く胸で挟んだだけじゃというのに、ビクビクと脈動を打っておる」
魔王の胸でチンコを挟まれた瞬間、身体全体を不可思議な痺れが襲った。挟まれて気持
ちいいのは変わらないんだけど、何かが違う。
巨乳といえば戦士さんも巨乳なんだけど、戦士さんのそれとはまた違う。
彼女が魔王だからなのか、物凄く気持ちよくてヤバイ。
「なんじゃ? 軽く胸で挟んだだけで、もうイキそうなのか? 妾はまだ何もしておらぬというのに」
ニヤリと笑みを浮かべ僕を挑発してくる。
「……ま、まだイキませんよ。ただ胸で挟まれたくらいでイクわけが――」
実は軽くイキかけたけど、魔王と勇者の性器の……世紀の戦いをこんな簡単に終わらせ
るわけにはいかない。僕のチンコには世界の命運がかかっているのだから……
って、よくよく考えると実におかしな話だよね。僕のチンコに世界の命運がかかっているなんて。
それでも僕は負けるわけにはいかないんだ!
「ほぅ……ならば妾も容赦はせんぞ。このまま胸を動かしてお前のチンポからだらしなく
精子をドバドバと出させてやろうぞ」