第２話 ドリームシアター-1
「ヒロミさん・・・素敵ですよ」
そう言いながら彼はベッドに上がると、私と向かい合わせで横になった。
相変わらず彼の物はいきり立ち、これも私の物と向かい合わせになった。
距離にすれば、わずか３０センチほどだが、私の物はパンティーストッキングと言う名の貞操帯で守られていた。
「ヒロミさんの脚・・・凄く綺麗です。触っても良いですか？」
「ええ・・・もちろんよ。もしかして、このまま黙って眺めてるつもりだったの？」
「いや・・・本当にヒロミさんの脚が綺麗過ぎて、何だか触るのも気が引けちゃって・・・・・・」
自分で言うのも何だが、彼の言葉に偽りは無かった。
実際、私は細身で女にしては背も高く、脚も細長い脚線美だった。
私が自画自賛してるだけでなく、職場の若い子からも良く羨まれる事があった。
それでも私は心内は見せずに、謙遜して彼に言葉を返した。
「またお世辞なんか言って・・・・・・。良いのよ遠慮しなくても・・・これがタケルさんの希望なんでしょう？」
私は躊躇する彼の手を握りしめて、自分の太ももへと置いた。
彼は少し戸惑っていたが、自然と手が動いていた。
「本当に・・・ヒロミさんの綺麗です。それに・・・心地よい肌触りで気持ち良いです」
「でも・・・触るのは初めてじゃ無いでしょ？」
「ええ・・・もちろんです。でも・・・ここまで間近にして、じっくり触るのは初めてです。本当・・・このザラザラした感触がたまらないです・・・はあ・・・はあ・・・・・・」
彼は鼻息を荒くしながら、手つきを徐々にとエスカレートして、私の太ももを往復させては、お尻で円を描いて中指で谷間を探っていた。
その繰り返しだったが、彼の指先がアナルに干渉する度に、私も導かれて再び潤い出していた。
直に履いたパンティーストッキングは、まるでお漏らしでもしたかのように染み広がっていた。
私は、その恥かしさから、局部を隠す様に脚を交差して腰をひねった。
美青年の彼を目の前にすると、ベッドでは快楽に溺れるだけのセックスマシンのような私でさえ、ただの女になっていた
「本当にパンストが好きなんだ。顔が凄く真剣よ・・・・・・。ねえ・・・パンストだけに夢中になるのは良いけど・・・私の事も忘れないでね」
私は事を進めようと、誘うような言葉を掛けながら、彼の物に触れていた。
軽く握る程度だが、脈打つ鼓動が手の平からも伝わった。
彼は咄嗟の事で、少し海老反るように腰が引けていた。
それでも、真剣な眼差しで私を見つめていた。
「もちろんです。僕はヒロミさんに出会えた事を幸せに思っています。ヒロミさんだからこそ、こんなになれるんです。どうですか僕の？・・・ヒロミさんに触られただけで、はち切れそうなんです」
「あら・・・さっきから大袈裟な事ばかり言って・・・同じようなセリフ、何人の女性に言ったのかしらね。まあ良いわ・・・タケルさんので今日は楽しませてもらうわ。若くて硬いから・・・本当に楽しみだわ」
「ええ・・・僕もヒロミさんと過ごせる時間が楽しみです。」
彼は行為を止めると、私が触っている手を両手で握りしめて、見つめながら気持ちを返した。
私は思わず、彼の見つめる瞳に吸い込まれるかのように、動きが止まった。
しばらく彼も黙って、私の事を見つめていた。
まるで、恋人同士が契りの前に交わす静けさだった。
私は、パンティーストッキングを履いてる事さえ忘れて、その空間に浸っていた。
ベッドの上では、彼に愛される一人の女でありたかった。