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クリスマスブルー
【OL/お姉さん 官能小説】

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クリスマスブルー-4

… … … …

「ええっ、そうなんだ。
でも定員オーバーって厳しいわよね。」

「でしょ?それならそうと最初から言ってくれれば良かったのにさ…」

彼らは今夜、クリスマスに乗じた合コンに出かけたらしい。
ところが主催者の手違いでメンバーがダブったそうだ。

女5人に対して男が8人来てしまったわけである。
負け組の男三人と寂しい女二人がカラオケで合流するっていうのもブルーといえばブルーだけど、おかげでマキの歌の犠牲にならなくて済んだし私にしても別に用があるわけではない。

うまくできているといえば、世の中ちゃんとうまくできているのかも知れない。


その男が住む場所というのは繁華街から少し離れた臨海線にほど近い場所にあって、私の家にもどちらかといえば近かった。

新しくはないが2LDKと一人で住むには広いマンションだった。

「姉貴夫婦のマンションなんだ。」

短い髪をきちっとセットして、なぜかその先端だけが明るい色に染めてある部屋の主がそう言った。

「あなた達、大学生?」

私はようやくその事を聞いた。

「学生はこいつだけ、俺は自動車の整備士でこいつは営業。」

ここへ移る事を提案した長身がカシスの缶を開けて手渡しながら答えた。

身なりとノリで学生だとばかり思っていたけど、よく見るともう少し上の歳かも知れない。
いずれにしても私よりは若いだろう。

「みんな同い年?」

「こいつだけひとつ年下で23。」

学生と紹介された男はノリと呼ばれており、たしかに格が下のような雰囲気があった。

「地元で進学したけど、東京の大学にまた入ってやんの。」

部屋の主がつけ足した。

部屋飲み特有の脈絡のない盛り上がりが平行線に続いた。

私はそれが決して嫌いではないけど、業務の男たちに付き合ってクリスマスを過ごす事とそう変わりないような気がしてきて、また私はブルーに落ち込んできた。

気がつけばマキのヤツったらすっかり長身君が気に入ってしまって、ぴったり寄りかかり会話に参加しないのだ。
それは別にかまわないのだけれど、迷惑なのは長身君でマキに構いながらも気をつかって話を支えようとしていた。


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