歪-12
「あ、あの……かかっちゃって、ごめん、なさい」
「ハハ、いいんだよ、そんな事……それより、俺もうカチカチで、我慢出来ないよ」
「…………この事、ハヤトさんには、絶対、黙ってていただけますか？」
「ああ、俺もバレたら困るさ。あいつは、俺の親友だしさ」
「ちょっと、待っていてください」
マドカは棚の上の小物入れから、コンドームを取り出した。
「……これ、つけてもらって、いいですか？」
「マドカちゃんが、着けてくれよ」
アオキが言い放つと、おずおずと慣れない手つきでアオキの勃起を掴んで先端に合わせた。
そのサイズで俺に合うかなあ？ などと、アオキが軽口を叩いているが、なんとかマドカは着け終える事が出来たようだ。
そして、妖しい顔で見つめ合う二人――そのまま、自然とキスを始める。
マドカがアオキのゴムを着けた勃起の上に跨るような体勢になっていた。
キスをしながら、お互い体をずらして、結合しようとしている。
先端が、マドカの秘裂に押し付けられた。
まだキスはしたまま、中腰のような姿勢のマドカの太ももを抱えて、アオキが補助してやっている。
そして、マドカが腰を勃起に向けて沈めていった。
「んんん゛ん゛〜〜〜〜ッ！」
「くぅ〜ッ！ やっぱ、すっげえ締まるな！」
「あ、あっ、あっ！ か、硬い……」
「あ〜、これ、いいわ！ マドカちゃん、もっと動いて」
アオキのリクエストに答えたのか、マドカはぎこちなくも動こうとしているようだ。
俺とのセックスでこんな体位はしないので、彼女はいくらか勝手が掴めないかもしれない。
だが、顔を天井に向けて、マドカは恍惚の表情を浮かべている。
アオキはマドカのセーターを捲り上げて、勃った乳首に吸いつきながら彼女の体を揺さぶっている。
「ああっ、ああっ、いい！ いいわァ、アオキさん……すごく、いい……！」
「俺もだよ、クソ、もう、出ちまいそうだ……！」
「いい、いいの、わたしも、イキそうだから……出して、いいわ」
アオキが仰向けに寝そべったまま、下からマドカを突き上げている。
手は、マドカのセーターの下に伸び、胸の辺りで妖しく蠢いている。
マドカは下からのアオキの腰を迎え入れるように、後ろに手をついて柔らかく動いていた。
そして、そのお互いの動きがシンクロして、激しくなった。
「ああっ、俺、もう……！」
「出してェ……わたしも……もういく、イクーーーッ！」
マドカがアオキに跨ったまま、顔は上に向けて、体を震わせている。
口を半開きにして目は虚ろに、口元からは少し涎まで出ているが、俺は美しいと思った。
アオキは呻きながら歯を食いしばって、マドカの粘膜をゴム越しに感じながら射精しているのだろう。
やがてマドカはアオキの上に崩れ落ちて、二人は繋がったまま抱き合ってキスをする。
その様子は、とても幸せそうに見えた。