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19歳
【ラブコメ 官能小説】

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前向き-4

 ×   ×   ×

 ナオくんと初めてセックスしたとき、あたしは、ちょっとビックリした。

 丁寧なキスで始めたあと、いきなり、耳から首筋、背骨の上、腰からおしりにかけての
バックラインを責めて来て、どうして知ってるの? と驚いてる暇もなく、お湯を瞬間で
沸かす電気ポットみたいに、即行で骨抜きにされちゃったのよね。ひと晩に何回もイカさ
れたのは、それこそ、初めてのことだった。

 外見は、大学の文芸部の部長らしく、と言うか何と言うか、華奢で色白で、優男タイプ
のナオくんが、そんなにセックスが上手いなんて、すごく意外で、思いもよらなかった。
失礼ながら、どうしたって、女性経験が豊富なようには見えないわよ、アレじゃ。
 それなのに、まるで、長年連れ添った恋人みたいに、あたしが気持ち良くなるポイント
を全て知り尽くされているような感じがしたくらい手慣れてるんだもの。ま、そういうの
は、あたしの勘違いだったんだけどね。

 何回かセックスするうちに、ナオくんのやり方が、何となくわかってきた。セックスが
上手いとか手慣れてるとか言うよりは、要するに“基本に忠実”なのよね。
 どうやら、あたしのからだを触ったり撫でたりしながら、どうすれば気持ちがいいのか
観察して“ベストな責め”を選択しているだけだったみたい。でも、ナオくんの場合はソレ
がすごく細かくて精密で、めちゃめちゃ勘が鋭いんだと思う。

 年上の男の人は、包容力があるしセックスに慣れてて上手いから、相手に任せておけば
気持ち良くしてくれる、なんて、友達なんかからよく聞いたりするけど、ナオくんには、
そういう“オレに任せろ”的な部分が全然なくて、一緒に感じたり考えたり、いつも、横並
びの親しみやすいスタンスで、あたしと接してくれる。ま、性格の問題なんだと思うけど
それが、セックスのときに、一番よく出てる。
 あたしの方だって、何でも実際にやってみないと気が済まないタイプだから、ナオくん
のからだを隅々まで触って、感じるポイントは常に研究してるし、自分だけが気持ち良く
なってもつまんないなぁ、と思ってしまう性格なので、ナオくんの、何でもふたりで一緒
に楽しんじゃおう、っていう感じのやり方に、すぐ馴染んじゃったんだよね。

 からだの相性が抜群だったコトに加えて、性格の相性もバッチリという奇跡のカップル
が、今ここに誕生してしまったわけよね。あたしもナオくんも、ホントにセックスが楽し
くて楽しくて仕方がなくって、相手が気持ち良くなればなるほど自分も合わせて興奮して
しまう“歯止めが全く利かないコンビネーション”なのよね。 

 そう、あたしはセックスが大好き。好きな人に色んなコトをしてあげて、好きな人から
色んなコトをしてもらって、螺旋を描きながら、どこまでも、ふたり一緒に上り詰めてい
く、そんな感じが堪らなく好き。ナオくんと出会って、心の底からそう思うようになった。
つまり、コレが、ジグソーパズルの最後の1ピースだったというわけよね。

 ×   ×   ×

「ナオくん、上になっていい? 今度はあたしが気持ちよくしてあげる」
「うん」

 ふたりで見つめ合って、あそことおまんこは繋がったまま、ナオくんが、上半身を前に
倒してあたしの腰を抱える。あたしは、ナオくんの首に手を回して掴まった。
 ゆっくりと、ナオくんがからだを起こしていく。そのまま、向こう側へ倒れるのかな? 
と思っていると、ナオくんがあぐらをかいて、ちょうど、あたしを膝の上に載せた格好に
なった瞬間、いきなり腰を前後に激しく揺らし始めた。


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