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〈聖辱巡礼〉
【鬼畜 官能小説】

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〈聖辱巡礼・其の三〉-4

「な、何するつもりよ…?いい加減にしろよぉ!!」


幹恵の頭部には布製の袋が被せられ、手首をガムテープでグルグル巻きにされた。
もう幹恵には漆黒しか見えず、突き付けられているであろうナイフに怯えるしかなかった。


(ど…ドコまで行くんだ?…やめろ……やめろぉッ!!)


如何にも頭の悪そうなBGMが鳴り響く中、幹恵を乗せた軽自動車が疾走していく。
右折、左折を繰り返し、数十分の後にその車は停止した。


『声出すなよ?ちょっとでも声出したらナイフで喉を斬ってやる……』


本当に斬るとは思えないが、喉元の冷たい感触は幹恵の声帯を固着させ、視界の開けぬ中を歩く恐怖の呻きしか出せない。
僅かな段差を越えるとガチャンとした音が聞こえ、履いていた靴を脱がされた。何処かの部屋らしいと思考を廻らせた瞬間、その視界は突如として開けた。


『脅かして悪かったな。ここは俺の部屋だ』


そこは8畳ほどの部屋。
蛍光灯が下がり、正面にある小さな窓には茶色のカーテンがある。
汚い小さなテーブルの上の灰皿は吸い殻が溢れ、灰があちこちに散乱している。
読まれた雑誌やカップ麺の殻も散らばっており、不潔極まりない。



『幹恵。その壁に両手を付け』

「……」


怒りとも不機嫌ともとれぬ微妙な表情をして、幹恵は壁に両手を付いた。
背後に男達のただならぬ気配を感じながら……。


『このボロアパート、防音なんて無えようなモンだから、あまり大声出すなよ?』

『そうそう。下手に騒いで警察沙汰になったら、俺達も“全部言わなきゃ”ならなくなるしよぉ』

「……くッ!!」


他人に有無を言わせぬ手口は、男達の方が上手なようだ。
一人の男が、幹恵の後ろ向きの尻を見ながら、こっそりとカメラを取り出して幹恵の後ろ姿を捉えた。
そして他の男達は、バッグの中を漁り始め、お目当ての財布を見つけ出した。


『……きっちり十万円入ってるぜ』

『なかなか話が分かるじゃねえか、幹恵先生?』


男は財布から中身を抜き取ると、財布を床に放り捨て、幹恵の尻に手を伸ばした。


「なッ!?か、金払ったでしょ!!これ以上の……」

『煩えッ!!……なあ、誰か来たらどうすんだ?困るのはお前だろ?』


男は幹恵の首に腕を廻すと、まるで諭すような囁きで脅迫の台詞を吐いた。
幹恵がギロリと睨んでも、その欲情してしまった笑顔は崩れなかった。



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