夕-9
「やっ…やあっ……ダメらよぉ…おかしくなっちゃうぅ」
美夜の口は半開きで舌がこぼれて、涎がダラダラと流れている。
なんて卑猥でなんて可愛いんだろう?
「ね……僕と陽太……どっちが好き?」
僕的には本当の意味で聞いているんだけど……。
「はあぁん、夕ちゃん…夕ちゃんのぉ硬くて良いのぉ」
だよね……そっちの意味で答えるよね。
まあ、そっちの意味で選ばれたんだから未来は明るいな。
「ああっああっ気持ち良いのぉ!やあっまたぁ!」
美夜の中が不規則に収縮する。
「いいよ?イッて?」
僕は根元まで沈んだ指をぐにぐに動かし、腰を強めに打ち付けた。
「ああっああっああっイクっイッちゃうぅっ!!」
美夜の背中がぐんっと反って、ガクガクと痙攣する。
「うっくぅ」
僕は顔をしかめて何とか射精感を堪えた。
「はぁ……ぁ……ふにゃぁ」
美夜はふるふると震えながら崩れる。
「さあ、次は僕の番ね?」
「んにゃあ……休憩……」
「ダ〜メ」
僕は美夜をぐりんとひっくり返して仰向けにすると、正常位で彼女を突き上げた。
「ふやあぁっ!」
彼女の顔は涎にまみれ、蕩けきって正直みっともない。
なのに、その表情に興奮してしまう……セックスしてて可愛いなんて思ったの初めてだ……恋愛フィルター恐るべし。
「はっ……美夜……っ」
「やぁっ……もぉ……らめぇ……」
美夜が再び不規則に締め付ける。
今度は我慢せずに流れに乗った。
「ああっイクっイ…んあぁぁあーーーーー!」
「うっぐぅっ!」
ぎゅうっと僕を中へ引き込む収縮、薄い膜越しに放たれる欲望。
「ぁ……夕……」
腕を上げる美夜に体を預けると、ふわりと優しく抱き止められた。
「美夜……」
何だか幸せで美夜の唇をついばむ。