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お日様ジャッジ
【その他 官能小説】

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「……もう一回呼んでよ……」

「ん〜?」

「『夕』って……ちゃん付けより良いな」

「夕?」

「うん……美夜……」

 好きだよ……。

 声には出さずに、小さく唇を動かして想いを伝える。
 今、伝えたら躰目当てみたいだから……まずはデートに誘ってみよう。
 映画はどんなのが好きかな……どんな音楽を聴くかな……知りたい事が沢山ある。
 僕は美夜の躰に腕を回し、彼女の胸に顔を埋めて少し早い鼓動を聞きながら、これからの計画を練っていった。

 数日後。

「夕也、お前最近おかしいぜ?」

「何が?」

 大学内のカフェでお茶を飲んでいると、陽太が向かいに座って僕をまじまじと見ている。

「何がって……わかんねぇけどさぁ、双子の勘?」

 ガシガシ頭を掻く陽太の横に朝陽が座る。

「まず、キモチ悪いぐらいに始終ニヤついてる」

 鋭い朝陽はしかめっ面で僕を指差した。

「そう?」

 そんなつもりは無いけど、美夜の事を考えると……へら。

「ほらぁっ!その顔よっ」

 おっと、いけないいけない。
 僕は慌てて自分の頬をぺしぺし叩く。

「なぁんだよ?良い事でもあったわけ?」

「陽太には教えないよ」

「んだよっ教えろよ」

「嫌だ」

「ちょっと、陽太。なんか夕也と痴話喧嘩してるみたいよ?」

「だって、今まで隠し事なんてした事なかったのに」

 ぶうっと不貞腐れる陽太の頭をよしよし撫でる朝陽。

「夕ちゃ〜ん」

 そこに、可愛い美夜の声が響く。

「お待たせん♪」

 べたぁっと背中に抱きついてきたのは言わずと知れた美夜。
 ただし、以前の美夜では無い。
 明るすぎた茶髪は、トーンを落としてブラウンレッドに変わり、お化粧もナチュラルメイク。
 服とかは以前のままだが、かなりのイメチェンだ。

「うぇっ?!美夜ちゃん?!」

 驚いて中腰になった陽太に、美夜は可愛くも悪魔的な笑顔を向けた。


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