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Purple woman
【二次創作 官能小説】

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Purple target-12

「お隣宜しいかしら、イサールさん」



傍らに近づいた人の気配とルールーに自らの名前を呼ばれ、

相手ははっとして彼女の方に顔を向けた。


絡み合う2人の視線。


波が砂浜に寄せる音がやけに大きな響きをもって辺りに響いた。




イサール。

現在大陸で1番話題になっている政界屈指の革新政党“新エボン党”の副党首。

同じく若い党首(確か記憶ではバラライといったが)の補佐役に徹してはいるものの、その知識の深さ・業務処理の適格さで知られている男。


ルールーにとって、
彼はあくまでメディアを通じての別世界の人以上の印象はなかった。

だが何の偶然か、
大陸から遠く離れた孤島の避暑地、
しかも殆ど知られていない穴場で顔を合わせようとはルールーは今の今まで想像すらできなかった。



一瞬彼女の脳裏を過去の男との出会いが重なる形でよぎっていった。







「・・・参ったな。ホテルのポーターはこの入り江は穴場だから人は来ないと言っていたのに」



「それはあくまで、観光客が相手の話ね。私みたいな島の住人ならある程度知っている穴場なのよ」



「そうか・・・すまない。一瞬貴女の出で立ちから、観光客の方と思ってしまった・・・・ああ、そうだった。どうぞ座ってください。
・・・いや、ここじゃ何だから砂浜に座りませんか」


「ええ」



そう言いながら先に岩場から腰を上げるイサール。
ルールーもやや後方に下がり、そのまま白い砂浜に腰を下ろす。

続いてイサールも彼女の傍らに並ぶようにして腰を下ろした。




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