〈惨華(さんか)〉-14
「イヤアァァァッ!!ヤダアァァ!!!」
凄まじい金切り声を発てて転げた彩未に、オヤジ達は突進して掴み掛かり、床に押し付けてしまった。
僅かに見えた希望……それが両手から零れていった絶望……オヤジ達にのしかかられて泣き叫ぶ様は、まるで肉食獣にでも捕えられたかのよう……悲痛な叫びと死に物狂いの抵抗が、再び繰り返された。
『可愛いねぇ……チューしてもイイよね?』
「嫌あッ!!…離し……おぶぷ!!!」
彩未を捩伏せた小太りのオヤジは、大きな右手で顎を押さえて口を開けさせ、顔を背けられないように前髪を左手で握り締めると、食べ物以外に触れた事のない唇に吸い付いた。
「ぶあぁ!!……やめッ…はぶぅ!!」
ベッタリと唇を重ね、生臭い涎を垂らす舌を口の中に押し込むオヤジ。
その汚らわしい顔を引き離そうと伸ばされた腕は、他のオヤジに取り押さえられ、床に押し付けられた。
(嫌あぁッ!!き、汚いぃ!!私の…唇……!!!)
恋愛経験どころか、口づけさえも妄想の中でしかなかった彩未……腕力と数に物を言わせ、好き放題に弄びに掛かるオヤジ達に、今更ながら憤怒の感情が沸き上がった…が、それが発揮される事は無いだろう……。
『どれ、私にも彩未ちゃんとキスさせて下さいよ』
『ブラジャーもミントチョコみたいじゃないですか。可愛いよなあ』
両腕を掴まれ、床に大の字にされた彩未には、もう反撃の余地はなかった。
腕を押さえるオヤジは入れ替わり、四方から髪や顎を掴まれた彩未の唇を奪っていく。
そして、がら空きとなった胸元はセーターを捲って曝され、なんの膨らみもない水色のブラジャーを弄ばれていた。
(やめてぇ!!誰か…誰か助けて!!!)
上半身を組み伏せられた彩未は、恥も外聞もなく、丸裸な下半身を捩ったり、脚を振り回したりして抵抗していた。
ビタン・バタンと床を蹴りあげ、ブリッジのように身体を反らし、駄々っ子のようにジタバタと両脚を踏み付ける度に、丸出しの幼器は左右別々にずれ、歪な形を作って変形を繰り返した。
懸命な抵抗故の姿であろうが、股間を上下左右に揺り動かす様は、美少女の振る舞いにしてはあまりに滑稽と言うしかない。
『ヒヒヒ……そんなに触ってほしいかよ?』
「!!!!」
あれ程激しく振り回していたはずの下半身だったが、数人のオヤジの襲撃にすら耐えられず、膝や足首を掴まれて抱えられ、先程よりも酷い有様にされてしまった。
『クックック……ケツ穴まで丸見えだな』
(嫌あぁぁぁッ!!!)
オヤジ達は膝と足首を掴むと、その細いふくらはぎを胸元に抱え、足の裏が天井に向くほどに持ち上げ、肛門までも天に向くような開脚にしてしまった。
開けっ広げな美少女の股間……その傍にはリーダーと長髪男が陣取り、ジロジロと嬉しそうに眺めている……一連の犯罪の主犯格はこの二人であり、一番美味い《部位》を真っ先に楽しめる特権は二人の物だ。