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(短編集)水脈・恍悦ガール
【コメディ 官能小説】

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水脈-1

『水脈』


20世紀は『石油』の確保のために世界中が躍起となった。

そして21世紀は『水』の確保が世界の趨勢の カギになるであろう。

ここに国の威信を担ったスペシャリスト達が暗躍する。







「おかしいぞ…」

「隊長、どうしたんですか?」

「ここは確か密林だったハズだが、場所を間違えたのか…」

「いえ、座標は合ってます。ここから見えるあの山の位置からしても間違いありません」

「そうだ、確かにここだ!なぜだか密林が綺麗に伐採されているが、目標の洞窟はここで間違 いない!」

「はい、間違いなさそうです。洞窟からの水量も隊長の前回の報告書の通りに豊富です」

「い、いや、心なしか前回より少し多いくらいだぞ」

「何か有ったんですかね」

「原因が有るとすれば、密林の伐採だな。温暖化の影響か?見てみろ、以前は隠されていた洞 窟の入り口が丸見えだぞ」

【― いや〜ん、恥ずかしい−】

「ん?何だ?」

「えっ?どうしたんですか?」

「空耳か…」

「隊長?」

「いや、何でもない」

「隊長、確かに水脈を隠すにはチョット不用心ですね」

「チョット気になるな、これは慎重になった方が良さそうだぞ」

「はい隊長!少し周辺を調査しましょう」

【―ああん、焦らさないでぇ、折角お手入れしたのに早く調べて〜ん―】

「んっ?やっぱり聞こえるぞ!君にも聞こえただろ、何だあの声は?」

「は、はい、聞こえました。あの二つある山の方向から聞こえてきたような気がします」

「何?山からだと?若しかしたら某国に我々の動きが漏れてるかもしれない。飛行部隊に山を 調べさせるんだ」

「了解しました!飛行部隊応答せよ、飛行部隊応答せよ!」

『こちら飛行部隊、感度良好!どうしました? 』

【―飛行部隊ってなあに?こっちも感度良好よぉ 、はやくぅはやくぅ―】

「こちら探検隊、今の声だ!聞こえたか?山の方向から聞こえてくるあの声を調べてくれ!」

『了解しました!あっ!こちら飛行部隊、こちら飛行部隊!隊長、二つの山の頂上に有る突起 がドンドン大きくなってます』

「し、しまった!それは某国の秘密兵器かもしれないぞ!」

『なんですって!ど、どうすれば…』

「よし!少し攻撃を加えてくれ!」

『ラジャー!攻撃開始!』

チュバッ!チュバッ! チュバババババーン!

【―あああ、いい、いい、あああ―】

「な、なんだ声が大きくなったぞ?」

「た、隊長、大変です!攻撃と同時に洞窟からの水量が増しました!」

「な、なんだと!某国の兵器じゃなかったのか!それにしても声しろ水量にしろ、いったいど ういうことだ!」

「た、隊長、あ、足場がヌルヌルで現状位置を確保できません!このままでは洞窟に落ちてし まいます」

「なんとか踏ん張れ!」

【―あああん、そこよ、そこ〜―】

「た、隊長!だ、ダメです!ウワーーーーーー ー!タスケテ…」

ずにゅり

【―あああん、もっと〜!―】

「し、しまった!今助けに行くぞ! それー!ウワーーーーーーー!」

ずにゅり

【―ああああああああああああん、もっと、もっと奥まで探検して〜!―】

おしまい

とってもとってもゴメンなさい♪


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