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幼き日の思い出
【その他 官能小説】

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秘密基地と秘密の泉-2

「どうしたの?」
向こう側のホームに戻ってきた歩美さんが、呼びかかけてきた。
「智也、なんであんたがここにいるの?」
「げっ!歩美」
歩美さんは再び、苦労してこちら側のホームに這い上がってきた。
彼は歩美さんと同じクラスの中学生で永井智也という事だ。
「夏休みだからおじさんのうちに遊びに来てる」
「そうか、あんたのおじさんはこの村だったんだ」
「ところでなにを騒いでいたの?」
私は事の顛末を歩美さんに話す。
ボカッ!
「さいてー!」
「ぎゃああ!」
歩美さんはいきなり、げんこつでパンチしていた。
「いててて・・村のここいらの女はみんな乱暴で・・・」
「お前がいつも悪いんだろう!」
「行こう。美紀ちゃん!由貴ちゃん!」

歩美さんは、そういうとぱっと線路のところに飛び降りた。
「こっちだよ」
こっちといわれても結構高いんですけど。
私も由貴ちゃんもこの高さを飛びおるのに躊躇していた。
「大丈夫だよ」
大丈夫といわれても・・・
「ねえ?」
と由貴ちゃんに目配せすると
「うん。怖い」
「きゃあ??」
突然、後ろから智也に抱きかかえられた。
「こら、一体なにを?」
「智也ーっ!美紀ちゃんにHなことしたらコロス!」
歩美さん、結構過激・・・。
「降りたいんだろう?危ないからじっとしてろ」
智也は、私を抱えたまま、ひらりとホーム下に飛び降りた。
「すごい・・・」
ボーっとしてる間、ホームに上がり由貴ちゃんも同じように抱きかかえ、ひらりとホーム下に降りてきた。
「ありがとう・・・」
「なんてことない。それはそうと遊ぶなら俺も混ぜてくれよ」
「いやよ!ここで秘密基地ごっこしてなさい」
「おい、歩美!頼むよ。この村、他に子供いないんだぜ」
「パンツ見せろなんていう人と一緒に遊べない!」
「あ、謝るってそれは」
最初、歩美さんはホームをよじ登ろうとしたが私達が止めたので迂回してホームの向こう側に出ることにした。
「付いてこないでよ」
私達に智也は付いてこようとしていた
「このホームの向こう側は私んちの私有地よ。付いて来たら不法侵入で訴えるわよ」
歩美さんにそういわれて彼はさすがについてくるのを止めた
「ちょっと可哀想だった?」
「でも、泳ぎにいくのよ。美紀ちゃんも由貴ちゃんも水着ないんでしょ?」
そう、私達は山の中ということで泳ぐことなんて想定外で水着なんて用意してなかった。
反対側のホームの近くに1台の軽自動車があった。
「この車に乗って」
車に乗り込むと平然と歩美さんは運転席に乗っていた。
「えっ?歩美さんが運転するの?」
「そうだよ」
「だって免許ないでしょ」
「ないよ」
「ええええええええええええ?」
「ここは家の私有地だから平気なの」
驚いてる私達にかまわず車を走らせ始めた。
以外にも歩美さんは、運転が上手だった
「いつも、農作業のお手伝いで軽トラの運転とかしてるのよ。勿論、私有地内だけよ」
「私有地って広いの?」
「この山だけよ」
「ええっ?ここの山全部、歩美さん家のなの?」
「すっごーい」
私も由貴ちゃんも驚く
「別に普通だよ。美紀ちゃん達のお爺さんのところなんて山五つぐらい所有してるよ」
「え?そうなの」
「お爺ちゃん、すごいんだ」
「大地主ですもの。それでも昔よりはの減ったらしいよ」
歩美さんの運転する自動車は、20分ぐらい山道を走って止まった。
「ここからは、歩いていくよ」
車の止まった先は急に道幅が狭くなっており車では通れない幅だ。
私達も歩美さんに続いて自動車を降りて歩き出す。
ふと気がつくと何か音楽が聞こえてる歩美さんがカード型のラジオを首から提げている。
「あ、そうだ。2人とも念ためにこれ持っていてね」
私達も小さくて薄いカード型のラジオを渡された。
「なにするのこのラジオ?」
「もし、みんなとはぐれたらこのラジオを鳴らして」
「ラジオで、居場所を確認するの?」
「違うよ。熊よけだよ」
「熊!」
私と由貴ちゃんは、同時に声をあげていた。
「大丈夫。早々出るもんじゃないよ。」
獣道のような狭い道を10分も行くと急に開けた場所に出た。
今まで、木々に囲まれた森の中の獣道のような道は薄暗かったが開けたその場所は周は木々に覆われてるが中心部は日の光が降り注ぎ明るくなってる。
その中央には透明度の高い水がたまっており、日の光が反射してキラキラと輝いてとても綺麗だ。
「沼?川?」
「泉が湧いて溜まってるのよ」
「泉か・・・」
「さあ、行こう」
歩美さんが私達2人の手を引っ張り泉のほとりまで行く。


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