第1話-7
後輩 「はい、はい。えーーと、ホテルの部屋に着きました。入り口で靴を脱ぎました。内田さんもハイヒールを脱ごうとしました。そうしたらですね、内田さんがバランスを崩しちゃったんです」
先輩 「それで?」
後輩 「俺は危ないって思って、内田さんが転ばないように支えて上げたんです。お蔭で、内田さんはケガせずに済みました」
先輩 「よかったじゃねえか」
後輩 「はい。俺のとっさの判断でした」
先輩 「そんなこと、どうでもいいよ。で、どうなったんだよ」
後輩 「内田さんは転ばずに済んだんですけど、勢い余って、床に座り込むような体勢になっちゃったんですよ。しかも、立ってる俺の目の前に」
先輩 「本当にケガしてなかったんだろうな?」
後輩 「はい、それは大丈夫です。そしたらですね、座り込んでしまった内田さんの顔の前に俺の股間があるような状況になってしまいまして」
先輩 「で?」
後輩 「内田さんがですね、ニコってしながら俺を見上げて言うんです」
先輩 「何て?」
後輩 「ありがとうって」
先輩 「そ、それで、内田さん、どうしたんだよ」
後輩 「そしたらですね、突然、内田さんが俺のベルトを外して、チャックを下ろすんですよ」
先輩 「嘘だろ……」
後輩 「本当ですよ。で、俺のアレがモロに内田さんの目の前にっていう状態になってしまいまして」
先輩 「で、パクッか?」
後輩 「はい?」
先輩 「だから、内田さんがお前のアレをパクって」
後輩 「いえ、違います」
先輩 「ズルッ……!違うのかよ。じゃあ、お前が言ったパクって何なんだよ!」
後輩 「先輩、そう焦らないで下さいよ。本当に凄いのはこれからなんですから」
先輩 「分かったから、早く続けろよ」