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白い世界
【幼馴染 官能小説】

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ラストワールド-2

 「こうするしかなかった。こうしなければお前は闇取引で海外に売り飛ばされる。お前を助けるためには俺のものにするしかないんだ。だけどお前の意思を無視することはできない。俺に抱かれるか、闇に売られるか、道は二つに一つだ」

 闇取引で売り飛ばされる。
 だからといって彼に抱かれろというの−−?

 
 「お前がどちらもいやだというのなら、今からでも遅くない。金を返せ。そうすればお前は無事に家に帰れる」

 「そんな!そんなこと....」

 彼の提案に賛同はできない。
 
 だって私は−−。
 私は?
 私は何を望んでここに来たの?
 こうなることは分かってたじゃない。

 「闇取引に来る連中は非道だ。買った女を抱きもせず、ただ女を拷問し、苦痛にゆがんだ顔や悲鳴を上げる様に性を感じる奴もいる。売買する奴全員がそうだと言い切れないが、それでもあんなところで女を買う連中は普通じゃない。かといって俺に抱かれろと強制もできない」

 拷問という言葉にゾクリとする。
  
 「本音を言えばお前をそんなところに行かせたくない。見ず知らずの土地でお前が苦痛に苦しんでいるなんて想像しただけで吐き気がする。いやなら形だけでいい。俺に抱かれたという事実さえあれば、取引されることはない。だけどさっきも言ったが、お前に強制はできない。俺に出来ることはお前に金を貸すことだけ。後のことはお前が決めればいい」
 
 「私はお金で買われた身です。思うようになさってくださいませ」

 全ては福寿屋のため。
 歴史と伝統を守るため。

 私たちの代で代々続いた伝統を終わらせてはならない。

 「それは俺に抱かれてもいいということか?」
 
 「そう望むのであればそのように」

 「本当にそれでいいんだな?」

 「はい」

 「貸した金の分はきっちり楽しませてもらう。その覚悟があるなら着ているものを全部脱げ」

 私は身につけている服を全部脱いで彼の前に立つ。

 「もう後戻りはできない。それでもいいのなら....」

 彼が私に手を差し伸べた。
 
 これから始まる宴にあの時の思いを蘇らせて、私は彼の手を取った。

 (おわり)

 



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