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秘密の地下室
【その他 官能小説】

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秘密の地下室-1

金曜日の20時。繁華街は仕事帰りのサラリーマンや学生、カップルなどで賑わっている。明日は休みなのか、誰もが会話を楽しみながら足早に行き交う。目的は居酒屋かカラオケだろう。そんな中、騒がしい通りから外れて裏通りに入った女がいた。細身で背は小さい。髪は漆黒で腰まであるロング。夏なのにロングコートを着ている。
…夜の女…
そんな雰囲気を出していた。歩き慣れた様子で、暗い裏通りをどんどん歩いて行く。暫らくすると1件のバーへ入って行った。


「おはよ」
「あら、佐和ちゃん。おはよ。今日は早いのねぇ」
「うん。暇だったから早めに入ろうと思って」
「仕事熱心ね。でも、最近連日出勤してるじゃない。体大丈夫?」
「この仕事好きだから平気だよ」
「それならいいけど。あ、梓入ってるわよ」
「え?梓さん来てるの?久しぶりに仕事見せてもらおうかな」
「3番空いてるから。時間になったら呼ぶわ」
「ありがとママ」
佐和はカウンターの奥へ入って行った。


ここはバー『××』。ママは33歳の若さでこのバーを経営している。ママに『佐和』と呼ばれていた女性は、バー『××』のアルバイト店員。しかし、彼女の仕事はバーの仕事ではない。彼女の仕事とは…。

佐和はカウンターの奥へ入ると、目の前にある扉を開けた。そこからは地下へ繋がる階段がある。階段を降りるとまた扉があって、そこを開けると控え室のような部屋があった。小さな机とソファ、ロッカーがあるだけのシンプルな部屋。佐和は荷物とコートをロッカーに入れ、ロッカーのすぐ横にある『従業員専用』扉を開けた。
ここの地下は不思議な作りになっていて、円のようになっている壁に9つの扉が設置されている。それぞれの扉には番号が書かれており、佐和は『3』の個室に入った。

「あっあ〜ん!いい〜!」
個室に入ると喘ぎ声が聞こえてきた。個室には一人用のソファとティッシュが置いてある。透明な壁1枚隔てた向こうでは、男女が激しく絡んでいる。そう、ここは表向きはバーだが、地下は会員制の『のぞき部屋』なのだ。お客様に“抜いて”頂くための場所。
生のセックスが間近で見れる上、絡んでいる方の壁は360度マジックミラーになっているのでお客様の姿は見えないようになっている。

今佐和の前で絡んでいる女性が梓。佐和の先輩でこの仕事を1から教えてくれた人である。佐和も梓と同じように、セックスを見せる仕事をしているのだ。

「あ!イクぅ!」
梓が絶頂を迎えた。梓の体内に大量のザーメンが注がれた。ここで働く女性達は皆、ピルを飲んだりして中出ししてもいい状態にしている。中で出すことは、お客様に最も喜ばれることなのだ。


(梓さん凄い。表情も声も全て魅力的。あたしも梓さんのようになりたい)
セックスを見終えたお客様達は次々と部屋を後にする。

コンコン。
ドアをノックする音。出るとママがいた。
「佐和ちゃん、お願いね。今日のパートナーは啓くんよ」
「はーい。今行きます」
佐和は控え室に戻り、手早く服を脱ぎ、下着姿になった。
「おはよーっす」
啓が元気よく部屋に入って来た。彼はムードメーカー的な存在。今回初めて組むことになった。ブリーフ姿の啓を観察してみると、体はかなり筋肉質。それでいて顔は幼い感じだ。
「おはよ。組むのは初めてだね。宜しく」
「おう!宜しくな」
「今日はどんな設定でする?」
「そうだなぁ…兄妹でどうだ?」
「オッケー」
演じる方は必ずシチュエーションを設定する。そうしないと演者も客もマンネリ化してしまうからだ。佐和と啓はステージへ向かった。


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