第十章 拘束具-1
翌朝、睦子のキスで眼が覚めた。睦子がこれまでにない優しい笑顔で俺を覗き込んでいた。
「あなた、起きて。そろそろ舞が戻ってくるわ。」
睦子は、既にシャワーを浴びたようだった。
「ああ、もうそんな時間か・・・」
「あなた。これまで以上に舞を愛してあげて。そうすると約束して。」
睦子に言われなくてもそうするつもりだった。睦子に与えなかった、男性と女性の結合をこれからいやと言うほど見せつけてやるつもりだった。俺は睦子の手を取り、硬く勃起した男性自身を握らせた。
「俺の体は睦子を求めている。睦子に言われなくても、睦子の代わりに舞の体を使ってオナニーに耽るつもりだ。代わりの体を貫き、代わりの体を抱き締め、代わりの体の耳元で愛していると囁くつもりだ。」
「そ、そんな・・・」
「だから、睦子もそんな俺を見つめてオナニーに耽るんだ。自分の分身が俺に貫かれているところを見つめてするんだ。いいな。」
言い終わると俺は、黒い皮の首輪を取り出した。そして、睦子の太もものつけ根にそれを廻し、しっかりと締め付けて固定した。
「これは俺の女として拘束する印だ。これからは、この拘束具を身に付けたまま生活するんだ。睦子がそれを守る限り、俺は舞を不幸にしない。約束する。」
「ああ、あなた。嬉しい・・・」
睦子が恍惚とした表情を浮べる。睦子をすぐにでも地獄へ叩き落としたい気持ちが突き上げる。しかし、その時はまだ先だった。その時の為に、もっともっととことんまで睦子の心と体を弄ぶのだと、俺は自分に言い聞かせた。