誘淫画廊-5
「大丈夫ですか?ご気分が悪くなられましたか?」
顔を上げると、受付に座っていた女性が心配そうに手を差し伸べてくれていた。綺麗なひと。あらためて近くで顔を見て、この女性と絵の中の少女が良く似ていることに気がついた。
「あの・・・この絵・・・」
女性はわたしのために小さな椅子を持って来てくれた。そこにわたしを座らせながらにっこりと微笑んで言う。
「ここにある絵はすべてわたしの父親が描いたものなんです。女性の方には少し刺激が強すぎましたか」
「なんていうか・・・その・・・すごく気持ち良さそうで、わたし、こういうのわからなくて・・・」
言いながら顔がまた熱くなる。何言ってるんだろう。恥ずかしくて仕方が無い。女性は微笑んだまま、優しくわたしの顔を見つめる。
「小さいころから、わたしは自分の体を可愛がる方法を知っていました。そして父親はそのときにわたしが浮かべる表情を何よりも愛してくれるひとでした」
常識で考えれば異常な親子でしかない。でもわたしの頭の中には、美しい少女が快感に身もだえする様子を慈愛に満ちたまなざしで見つめる優しい父親の姿が映し出された。それはとても素敵な光景に思われて、わたしは女性の言葉の続きを待った。
「気持ち良くなることは悪いことじゃないよ、と父親は言いました。だからわたしは、気持ちいいと感じた姿を父親に見せ続けましたし、父親はよろこんでそれをこういう形で描き残してくれました」
女性はすっと指を伸ばした。その先には飾られた幾枚もの絵がある。大人になった少女の姿。いずれも全裸で、顔には恍惚の表情が浮かんでいた。
足の間に男性器を模した大きな張り型を突き立てている場面。
ベッドに寝る男性にまたがって髪を振り乱して腰を振っている場面。
四つん這いで後ろから挿入されながら、自らの手で胸を揉みしだいている場面。
立ち姿でふたりの男性に前後両方から貫かれている場面。
そのどれもが本当に気持ち良さそうで、エロティックで、知らず知らずのうちにわたしは椅子に染みをつくるほどに濡れてしまっていた。あせって立ち上がり、女性に謝った。