投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

和合観音
【ファンタジー 官能小説】

和合観音の最初へ 和合観音 8 和合観音 10 和合観音の最後へ

ミオお嬢さん-2

ミオ令嬢は窓の方を見て考えているようだった。
「ケンジさんは無欲な人だから、安心するのかもしれません。何も求めないでしょう? 人の隙を窺って何かをしようとも考えない。そういう人とただぼんやり一緒にいる時間が私には必要なのでしょうね、きっと」
ミオ令嬢は他人事みたいにそう言った。そしてダイニングに行くとグラスにワインを注いで持って来た。
「ケンジさんはあまり飲まないって言いますけれど、ほんの少しだけ付き合ってくれますか?」
「はあ、少しだけなら」
きっと高いワインなんだろうと思いながら口につけると、頭にフワーッと酔いが廻る感じだった。
けれどもミオ令嬢は同じように飲んでいても平気な顔をしている。そしてグラスを空けて2杯目を注ぎにキッチンへ向かった。
僕はやっと半分飲んだが、頭がぼーっとして体が熱い感じがしてきた。戻って来たミオ令嬢はワイングラスを手にして僕の隣に座った。
「もうこれ以上勧めませんから、残ったのだけでも飲んで下さいね。もし倒れたらちゃんと看病してさしあげますから」
ミオ令嬢がワインを勧めるのは初めてだ。ミオ令嬢の髪の匂いだろうか花の香りが僕の鼻腔を刺激した。
僕はワインを飲んだ。するとなんだかミオ令嬢が欲しくなって来た。ミオ令嬢は僕に寄り添うようにして体を接してワインを飲んでいる。

ミオ令嬢は僕の前にある日突然現れた。友達の友達のそのまた知り合いから僕のことを聞いたと言って、僕をお茶に誘った。
そして僕の人生観を聞きだして、その後で長いコメントを言った。驚くべきことに彼女は僕の考え方を僕以上に詳しく知っていて、その矛盾点を指摘した。ミオ令嬢はその端整で透明感ある顔立ちから想像できない冷徹な考え方をしていた。
2度目に会ったときには、ミオ令嬢はぼくに自分の弱点や秘密と称するものを並べ立てて、僕を当惑させた。そして僕がどう反応するか観察したのだ。最後に彼女は言った。人間の品性は他人の弱点を知った後どう反応するかで決まってくると。
僕はミオ令嬢がわからない。正直彼女が怖い。美貌の女性というだけでとても惹かれるものがあるが、一緒にいると割れたガラスか剃刀を目の前に突きつけられているようで、怖いのだ。
その僕がミオ令嬢に欲情している。たったワインをグラス一杯飲んだだけで、自分を抑えられなくなっている。そして、ミオ令嬢は僕を誘うように体を接してくるのだ。
僕は立ち上がった。そして玄関に向かった。
「ちょっと外の風に当たって来ます。このワインが強過ぎたみたいで」
「待って、それじゃあ私も一緒に」
ミオ令嬢は僕の前に立ちふさがるとその途端に足元がふらついてよろけた。僕は思わず抱きとめた。ミオ令嬢の柔らかい体が僕の腕の中に飛び込んで来た。
「私もちょっと酔いが廻ったみたいです。ベッドまで連れて行って下さいませんか、ケンジさん?」
僕はミオ令嬢を抱き上げてベッドまで運んだ。そしてドレスのまま横たえた。ミオ令嬢はダイヤのネックレスを外すと僕に渡した。
「2000万円のネックレスです。壊れたらいけないので、どこかに仕舞っておいてくれませんか」
僕はベッドのナイトテーブルの引き出しにそれを仕舞った。ミオ令嬢は次にドレスを脱がせてほしいと言った。この服しか持って来ていないので、皺にしたくないからと言った。
僕は背中のファスナーを開けて袖を腕から抜きドレスを足元から引っ張って脱がせた。するとミオ令嬢はブラジャーとパンストだけになった。
彼女はパンストも脱がせてほしいと言った。僕は言う通りにした。でも、僕の下半身は疼いてズボンの前が隠せないほど目立って来ていた。
僕の目の前にはブラジャーとパンティだけのミオ令嬢が横たわっているのだ。何も感じない方がおかしい。
僕はミオ令嬢のブラジャーのフロントホックに手をかけて外した。
「あっ、これは頼んでません」
一瞬見えた真っ白い乳房をミオ令嬢は両腕を組んで隠した。
僕はミオ令嬢のパンティに手をかけた。ミオ令嬢は片手で胸を隠し、もう片方の手でパンティを押さえた。
「何をしているんですか、ケンジさん?」
僕は逆にパンティの上端を掴んで上に引っ張りあげた。
「あっ……駄目!」
反射的にミオ令嬢はパンティを下げようとした。クリトリスに強い圧迫を感じたからだ。 


和合観音の最初へ 和合観音 8 和合観音 10 和合観音の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前