香澄 調教-3
「どこ行くの?」
帰り道と正反対の方向へ走る車に香澄が不安そうに言う。
俺は街外れまでくると、川の突き当たりを堤防へ上る道を駆け上がるとしばらく走って行った。
右へ下りる道の方へ曲がり河川敷につくと、香澄について来る様に言う。
「こんちは、三郎さん居る?」
一件の(?)ブルーシートの小屋に向かって声をかける。
「おぉ〜」
そう声がして60半ばを過ぎた爺さんが出てきた。
「おぉっこないだはどうも、ありがたくみんなで頂いたよ」
あちこち歯の抜け落ちた顔で笑って招き入れようとする。
香澄の顔が不安でこわばる…。
「で、今日はどうした?こっちの人は奥さんかい?」
「いや、ほらこないだ来たときに三郎さんに話した、あの話さ」
三郎がビックリした様に香澄を見る。
「えっ!この人かい?俺はまたばぁさんを連れて来るのかと思ってた、ほんとかよ。。」
「いいよ、いいよ、まぁこっち入りな…えっと、、あんたの名前は。。」
「あぁ、香澄ちゃんっていうんだ、よろしく頼むよ」
香澄は何が何だかわからなくてうろたえている。
「あぁ、香澄さんっていうのかい、こっちおいで、むさくるしいとこだけどよ。ちゃんと毎日掃除はしてあるんだ、わはは」
そういうと先に入って行く、俺はうろたえている香澄の手を取ると入って行く。
香澄が不安なあまり俺の手を握りしめる。
「大丈夫、この人達はこういう生活をしているけれど良い人達ばかりだ、今日はこの人達にかわいがってもらうんだよ」
そう言った途端に志津子の身体が凍り付く。
俺は抱き寄せると優しくkissして落ち着かせる、香澄が必死に俺にしがみつき泣きそうな顔で見つめる。
「俺の言う事は何でも聞くって約束したよな。病気とか身体を刃物で傷つけるとか、俺はそんな危ない目にはお前を合わせない、この人達は安心していい、今日はお前はこの人達に奉仕しするんだ、わかったな。俺の命令は絶対だったよな?」
香澄は今にも涙がこぼれそうな目で俺を見ると頷いた。
中に入るともう一つドアがあって、そこを抜けると中庭みたいになっていて、その先に継ぎはぎの板張りの家というか小屋というかが有った。
中庭に椅子を出してくれて、ちょっと座って待っててくれと言うと、どこかで拾ってきたチャリンコに乗って出かけて行った。
「怖い…どうなるの?ちゃんと居てくれるよね。あたしを置いてどっかへ行ったりしないよね。。」
香澄は祈る様に声を絞り出す。
「大丈夫!香澄は俺の大事な女だからそんな事はしないよ、お前が他人に抱かれてよがるのを見たいんだ」
香澄は俺に抱きついて離れなかった。
20分くらいしたころだろうか、三郎さんが男達を引き連れて帰ってきた。
一人は三郎さんよりちょっと上?後の二人は40前後だろうか。
多分ホームレスの仲間だろうが、みんな小ぎれいな格好をして入ってきた。
香澄を見るなり、全員の顔がほころぶ。
こんな上玉を抱けるのは久しぶりだろう…俺は心の中でそう思った。
三郎さんが奥の小屋のドアを開けて手招きする。
俺にしがみつく様にくっついている香澄の肩を抱いて入ってみると中は意外に広い。
6畳間くらいのスペースがあって、四方にサイズいろいろのサッシがちゃんとついていて気持ちいい風は通っているし明るかった。
思っていたより清潔そうな部屋の中を見て、香澄も少し安心したみたいだった。
「大丈夫?」
俺がささやくと、こくんと香澄がうなずく、必死に自分に言い聞かせているみたいだった。