電気アンマ-1
僕はうつ伏せのまま草に寝ていた。僕の大事な所が固くなっていたので地面に押し付けて静まるのを待っていたのだ。サオリちゃんは、僕のあそこが固くなっていることに気づいていたに違いないけれど、そのことは言わなかった。それが救いだった。僕はいったい何があったのか考えた。カオル兄さんのおまじないでかけてくれた香水で、初対面のサオリちゃんにすごいキスをされた。それだけでなく、胸も押し付けられたし、お尻も膝に乗せたし、お互いのあそこがきっとぶつかっていたと思う。サオリちゃんの方が胴が短いから僕のあそこを股で挟むようにしていた。なんかとっても柔らかい感触に包まれたような気がしたけれど、そのときはじっくり味わっている余裕がなかった。後から思い出して顔が熱くなってきたし、心臓がどきどきして来た。
僕はゆっくり体を起こした。僕は草薮から出ようとしたら、向こうから来る人影を見て慌てて隠れた。同級生のアイがこっちに歩いて来るのだ。黙っているとこの草薮に直行して来る。ジャージを着て何も持っていないから、トレーニングの最中なんだろう。もしかしてこの公園はトイレが閉鎖されてるから、オシッコでもする積りなのだろうか?まずいどこかに隠れなきゃ。僕はさらに奥の草むらに飛び込んだ。そして地べたにうつ伏せて耳を塞いだ。
でも……耳を塞いでもガサゴソという音やシャーっと言う放尿の音を聞いてしまった。
「あれ……、誰だそこに寝ているのは?」
アイが僕を見つけたらしい。しまった。見つかったのだ。僕はそれでも動かずにじっとしていた。すると肩をぽんぽんと叩かれた。アイが僕のすぐそばでしゃがんで見下ろしていた。
「お前だったのかタカシ?なんか気持の良い匂いがするから誰かと思った」
僕は仕方なく体を起こしてその場に座った。アイは例の横目を使って僕を睨んだ。
「お前見たろう。私のするところ……」
「うつ伏せにしてたから見てないよ」
「耳ふさいでたな。聞いたろう」
「聞こえなかった。何も」
「じゃあ、これはなんだ」
アイは僕の大事なところを指さした。ああ、まだ僕のあそこは固くなったままだったのだ。
「ち……違う、その前からオシッコがしたくてこうなったんだ。でも君が来たから急いで隠れたんだ。」
「じゃあ、してみろ。我慢してたんだろう?」
僕はえっと思った。まさか、アイの前でそんなことはできない。でもしなかったら嘘を言ってると思われる。
「わかったから。ちょっと向こうを向いててくれるかい?恥しいから」
「おう、早くしろよ」
僕は後ろを向いているアイからできるだけ離れて小便をした。こういうときは勢いよく出ないでちょろちょろと申し訳程度しか出ない。それでも終わったので、アイの方を向いた。けれどアイはこっちを向いていた。
「ずるいよ。見てたなんて」
僕が言うと、アイは肩をすくめた。
「音が小さいから本当にしているかどうか見ただけだ。後ろからだから構わないだろう。それより、お前……まだ立ってるぞ。やっぱり見たろう。」
「見てないよ。本当だって」
何故か僕のあそこは固くなった まま静まらないのだ。3人組は自分で出すとかいう話をしているけれど、そんなことは怖くてできない。カオル兄さんも、そういうことは無理に覚えなくてもいい、と言ってた。黙っていれば夜変な夢を見て自然に出るから、その方が良いと思ってる。でも、あれからしばらく出てないから溜まっていて、静まらないのかなと思った。