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氷の解けた日
【SF 官能小説】

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墓参り-1

 それ以来、アニョンは私とは短い挨拶程度しかしなくなり、別の若い男の子たちとお喋りするようになった。
それはそれで自然なことだと思ったが少し寂しくもあった。

 私はアニョンのようにリアル・ゲームから吸収されたゲーマーがいないかどうか、ときどき童話の世界を覗いてみたが、調べた範囲ではなかった。
そして、リアル・ゲームではないが、墓参りに行くことにした。
 ミアの墓はDゲームの中にプログラムされていて、私は合体形のまま、ミアに会いに行った。
 そこは大きな門があって広い庭があった。
庭には色とりどりの花々、噴水、プール、スィンセット、果物の実る樹があった。
沢山の少女たちが遊んでいる。
 私が門の前に立つと門が自動的に開き、5・6才くらいの幼女がフリフリのドレスを着て迎えに来てくれた。

「ハヤテ、おばあさまがまってるよ。」

 女の子が手を差し伸べて来たので、その手を握ると、二人で手を繋いで歩いた。

「君の名前は?」

「ミアだよ」

 私はよく目を凝らしてその小さなミアを見た。
ぬけるような白い肌。猛禽類のような大きくて力強い目。
そしてその嘴のような尖った鼻頭。
それを両側から支える力強い小鼻。
蜜柑のジョウノウ膜のようなふんわりした唇。
その口は大きく閉じたときはなだらかな弧形を描き、笑ったときは白い犬歯が光る。



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