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あまこい
【学園物 官能小説】

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さざ波-3

 ジュンの喧嘩騒動は三年にも広まっていた、もちろん真琴の耳にもその話しては入っていた。

ジュンが女の子の為に喧嘩をしたと、真琴はそのぐらいの内容しか聞いていなかったが、その女の子がジュンの幼馴染の佳奈であることは、感よりも確かなもので分かった。

やっぱりジュンは幼馴染の佳奈って女の子に向いてしまったんだと絶望した。
これでまた一人になってしまった。
真琴の心はジュンと言うすがるものがなくなり、いつ崩壊しても可笑しくない状態になってしまった。

外見とは裏腹に真琴の心は醜く濁っていた。

「槙野さん、ちっと良いかしら?」

槙野に声を掛けたのは吉沢であった。

真琴の顔が一気に曇る。

「咲さん」

吉沢は冷めた顔をしながら、ゆっくりした口調で言った。

「一年の佐々木君の事件知ってるかしら?」

吉沢の白々しく言い、真琴は苛立つ、

「それが何?」

「佐々木君と、槙野さんって付き合っていたように見えたけど、佐々木君は同じクラスの女の子が好きになったみたいよ。

知ったんじゃない?あなたの本性が」

「何が言いたいの?」

「佐々木君はあなたには似合わないのよ、あなたには滑川がいるでしょ」

その言葉に真琴は我を失った。

バシン!

真琴は吉沢の頬に平手打ちをした。
吉沢は赤くなった頬を摩りながら、静かに言った。

「それだけ?」

「………」

「あなたが幾らもがいても私はあなたを許さない。
槙野さんが死んでくれたらどれだけいいか、最近屋上で飛び降りるのがブームらしいわよ」

真琴は吉沢を睨むと、吉沢はニタリを笑い真琴から立ち去って行った。

真琴はスカートの端を握りしめながら、大きく深呼吸をした。
飛び降り自殺か、いっそう死んでも良いと、真琴は思う……



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