生徒会-3
生徒会の仕事を終え、私は生徒会室を誰よりも早く出た。
私は生徒会が嫌いなのだ。
あっ筆箱忘れた。
廊下を出、二、三歩の所でそれに気付く。筆箱を取りに生徒会室に入ろうとした時、生徒会室から生徒会長の藤崎と前田の声が聞こえた。
「おい、前田。お前今のはマズかったぞ」
「何がです?」
「副会長に体育祭の予算を聞いただろ、去年の予算を立てたの副会長だぞ、お前かなり睨まれてたぞ」
「え…そう言えば、槙野先輩でしたね。どうしよう、何も考えず聞いちゃいましたよ。はぁ、完全に嫌われましたよね」
「お前、まさか副会長の事……」
「………」
「そうか」
そこに女子の声が入り交じった。
「ちょっと、二人の話し聞いてたけど、前田君、槙野さんの事好きなんだ」
「きょっと、大きな声で言わないで下さいよ」
「前田君には酷かもしれないけど、槙野さんは止めた方が良いよ」
「え、何でです?」
「槙野さん、男子にはウケがいいけど、女子にはかなり嫌われてて、その女子の噂がかなり酷いのよ。噂では、裏で凄いことしでかしてるって」
「おい、阪口、そんなの噂だろ、副会長に裏があるか」
「え、でも火のない所に煙は出ないって言うじゃない。藤崎くんも知ってるでしょ、栗山事件」
「あ、ああ……」
「なんです、栗山事件って」
「前田君は二年だから知らないけど、三年ではかなり有名な事件でね……」
もう、聞きたくない!