タイミング-2
何を言っているんだ、このタイミングで。彼女は続けて言う。
「ジュンくん、残念だけど、童貞の卒業、お預けね」
「……!」
どう言うことだ、雨、止んだからって。冗談でしょ。
「私、学校に忘れ物してたから行くね」
彼女はそう言うと、僕が脱がした服を丁寧に着こなし、あっという間にバス停を出て行く。
彼女はバス停を出る際、僕に言った。
「今度、目屋村を案内してね、ジュンちゃん」
彼女の微笑みは綺麗に僕の眼球に焼き付く。